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連日バレエに打ち込む少女少年達が各地から集ってきては、その腕を試す好機である。会場に向かう車中で娘に聞けば、春から始めたばかりの演目「アルレキナーダ」で、入賞はどうだろう?という返事だった。それならまぁ、楽しむじゃわ。
音楽や芸術全般に関心を持つ私にとって、バレエ鑑賞も楽しみの一つであって当日の中2からシニアにわたる各カテゴリーの演技に目を向けた。
「白鳥の湖」等バレエ作品の一部を抜き出して演じる定型の「バリエーション」がクラシックなら、自由演技の「コンテンポラリー」はジャズである。このコンポラに参加した10人弱の中で、大人に混じって登場した一番小柄な男の子(多分、小学生)が優勝をかっさらっていったシーンには大いに感激した。構成と、それらを表現する的確さに感心した向きも多かったことと推察する。彼は将来、楽しみなジャズメンになるのだらう。
さて、次女参加の中2〜3カテゴリーは参加者が48名と多くいた。中3と一緒にされる中2の次女には些か分が悪く実際、大柄な女の子や立派な体格の男子も散見された。以上のことから過大な期待はせず、娘の演技を大らかに見守った。エントリーナンバーも知らずプログラムも手にしていなかったため、娘の登場は唐突だった。
初めて見る紫の衣装、演技で我が子ながらグィと目を惹いた。この歳になると流石に練られていて以前たまにあったポカミスはしない様子で、安定した演技だった。その安心感が次第にこちらに緊張を強いる”何か”に変化したのを感じ、観ているうちにハッとする瞬間が到来した。「エスメラルダ」のように派手さも情熱的でもない、けれど某かの熱いモノが迸った演技、といえばいいのか。あぁ、これは入賞したな。そう思った。
果たして二位の成績だった(一位は昨年も上位入賞してエスメラルダを演じた背の高い中3マヤ氏だった)。3週前に沢登りに出掛けたのが奏功したとみた!
帰りの車中、同じバレエスタジオの同級生達への配慮から不機嫌風を吹かすあたりが如何にも年頃の娘らしい。仲間やもんなぁ。ありがとうミコティー、君がいなかったらこうは展開していなかった。
以上、親バカレイヤーの掛かった感想として読んでいただけたら幸。生きてっと、たまには良いことある。
ただ、順位に拘っただけのバレリーナでは半分、だろう。自分にとってこの行為が一体何の意味を持つのか、それを考えて踊り続けることが肝なのは登山同様、である。
心より、おめでとう。
娘のいないマー助は羨ましいと、芋焼酎のコップを傾けた。
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