南アルプス百名山全山単独縦走


- GPS
- 328:00
- 距離
- 129km
- 登り
- 14,274m
- 下り
- 14,282m
コースタイム
8/8〜8/9
吹田(自宅)→大阪→(急行ちくま)→塩尻→(中央東線)→辰野→(飯田線)→平岡→(バス)→和田→(タクシー)→易老渡駐車場
8/10
易老渡→易老岳→光小屋TS1
8/11
TS1⇔光岳(百名山1)→易老岳→茶臼岳→上河内岳→聖平小屋→聖平TS2
8/12
TS2→聖平小屋→聖岳(百名山2)→兎岳→大沢岳→百間洞TS3
8/13
TS3→赤石岳(百名山3)→荒川小屋TS4⇔中岳⇔悪沢岳(百名山4)
8/14
大雨のため、沈殿
8/15
TS4→前岳→高山裏小屋→小河内岳→三伏峠小屋TS5
8/16
TS5→塩見小屋→塩見岳(百名山5)→熊ノ平小屋→三峰岳→間ノ岳(百名山6)→北岳山荘TS6
8/17
TS6→北岳(百名山7)→二俣左俣→広河原山荘TS7
8/18
TS7で休養、バスで甲府市内へ食料の買出しとパッキング
8/19
TS7→山梨交通バス→夜叉神峠西口バス停→夜叉神峠小屋TS8
8/20
TS8→南御室小屋→薬師岳(百名山8:鳳凰三山)→観音岳(百名山8:鳳凰三山)→地蔵岳・オベリスク(百名山8:鳳凰三山)→鳳凰小屋TS9
8/21
TS9→賽ノ河原→白鳳峠→広河原峠→アサヨ峰→栗沢山→仙水峠→北沢長衛小屋(現:北沢駒仙小屋)TS10
8/22
TS10→北沢峠→大滝ノ頭→小仙丈→仙丈ケ岳(百名山9)→仙丈避難小屋(現:仙丈小屋)→小仙丈→大滝ノ頭→北沢峠→TS10
8/23
TS10→仙水小屋→仙水峠→駒津峰→甲斐駒ヶ岳(百名山10)→七丈小屋→黒戸尾根→横手駒ヶ岳神社→横手バス停→山梨交通バス→日野春駅→(中央東線)→八王子駅(実家)
当時はなかったが、現在は横手バス停から徒歩15分くらいのところに、
「尾白の湯」がある。
http://www.verga.jp/modules/tinyd1/
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
飯田線は本数が少ないので注意。 原則、1時間に1本と考えるべき。 http://timetable.ekitan.com/train/TimeStation/40-93_D1.shtml バスは、山行当時は平岡駅⇔和田間のみだった(と記憶している)が、現在は飯田駅⇔本谷口⇔和田⇔平岡駅を往復するバスがあり、本谷口が最寄。ただし、タクシーは結局和田から呼ばないといけないので、大して変わらない。 ただし、飯田駅から本谷口へ行くバスは平日が1日3本、休日は2本だけ。平岡駅から本谷口へ行く交通の便はさらに悪く、和田で一度降り、飯田駅行きに乗り換えて本谷口までいくバスが、平日が1日1本、休日は1本もない。 http://www.shinnan.co.jp/sb/sb01_11_1h1.html 和田から易老渡までタクシーで40分程度。値段は忘れたが、5000円ちょっとだったような。 |
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予約できる山小屋 |
|
感想
大学生のころの古い記録の一部が出てきたので、一応備忘録として記載しておく。
写真も撮ったと記憶しているが、残念ながら写真もネガを捨ててしまったようで、
手元にない。
当時は、デジカメなんていうものはそもそも世の中に普及していなかったから、
普通のフィルム付カメラでバシバシ撮っていたもんだ。
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目的:南アルプスにある、全10峰の百名山を一度に縦走する
予備食とエスケープ用食料は合計4日分持つ。
全行程の食料を一度にすべて担ぐのは、重量的にも体力的にも厳しいので、
広河原を境にして2つに分けることとした。
エスケープルート:
1.易老渡〜兎岳:遡行ないし便ヶ島経由で易老渡
2.兎岳〜大沢岳:しらびそ峠方面
3.大沢岳〜赤石岳:椹島
4.赤石岳〜前岳〜悪沢岳:二軒小屋
5.前岳〜塩見岳:三伏峠経由で塩川小屋
6.塩見岳〜広河原:広河原
7.夜叉神峠〜薬師岳:遡行して夜叉神峠
8.薬師岳〜早川尾根ノ頭:広河原
9.早川尾根ノ頭〜北沢長衛小屋:北沢峠
10.北沢峠〜仙丈ケ岳:北沢峠
11.北沢峠〜甲斐駒ヶ岳:北沢峠
12.甲斐駒ヶ岳〜横手駒ヶ岳神社:横手駒ヶ岳神社
易老渡スタート時点では、予備等を含め、10日分の食料を持つ。
乾燥重量は38kg。
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8/9
交通の便の悪さに苦しめられ、辰野から思った以上に時間がかかる。
平岡から和田行きのバスに1本乗り損ねて時間をムダに浪費。
結局易老渡に着いたのは夕方近くになってしまった。
易老渡の駐車場で適当にビバーク。
8/10 雨時々曇
易老渡から易老岳までは展望もなく、極めて退屈な登り。
毎度おなじみの、山行しょっぱな雨で、さらに憂鬱となる。
ザックが重く、肩に食い込んで痛い。
稜線に出たが、天気とは関係なく、展望は芳しくない。
南ア百名山全踏破のため、光岳に行くのが目的とは言え、
この重量を背負ったまま、易老岳〜光小屋を往復するのは、
あまりいい気分ではなく、気が滅入る。
初日は登りばかりだが、コースタイムが短いので、
序盤の調子が悪い自分としては幸いだった。
8/11 曇
朝、空荷で光を往復。
天候を差し引いても、予想外に展望がないのに驚いた。
森林限界を超えていないのだろうか。
これがナゼ百名山なのか、よくわからない。
とっとと立ち去り、再び易老岳へ戻ってから稜線歩き。
上河内岳への登りで大分アゴを出したが、景色が良くなってきたので、
心は安らかだ。
聖平のテントサイトは、稜線から降りたところにあることに、
ちょっとだけヘコむ。
8/12 快晴
朝からの聖へのザレの急登は非常に堪えた。
荷物が重いし、足元は滑るし、相当に辛い。
しかし、頂上の展望のよさは、光での期待外れを補って余りあるものだった。
稜線上は太陽光線が直撃し、肌がひりひりする。
聖から百間洞までは、割と安らかな稜線歩き。
さすがに調子が出てきたようだ。
8/13 曇のち晴
赤石に登る朝がこの天候だと、あまり嬉しくない。
結局、赤石ピークからはほとんど何も見えなかった。
荒川小屋で早々にテントを張り、荷物をデポして荒川岳へ向かうころには
晴れ間を見せ、悪沢では良い展望を望むことが出来、溜飲を下げる。
この日は後半がピストンだったので、かなり気が楽だった。
8/14 雨
朝から風雨がひどいので、フル沈。
いい休息になったかも。
8/15 曇のち晴
今日は、父が高校の山岳部時代に四季問わず慣れ親しんでいたという、
三伏峠に初めて訪れた。
百名山の踏破はなく、起伏も少なかったので、割合単調な縦走だったが、
小河内岳からの塩見の展望が素晴らしく、翌日に期待を持たせる。
8/16 早朝雨のち曇、昼前から晴
朝方はかなりガスっており、塩見小屋から塩見への登りかかりでは曇っていたが、
頂上に近づくごとに天気は回復、ピークからは見事な富士山を見ることができ、
非常に満足いく登頂だった。
この日は全行程で最も長いコースタイムなので、塩見からは飛ばしに飛ばす。
三峰岳への登りからだいぶアゴを出し始めたが、どうにか間ノ岳まで登りきる。
そこから北岳山荘までは、完全にグロッキー状態だった。
暗くなる前にどうにか到達。あまり疲れ果て、
しばらくはテントを張ることも出来ずに座り込む。
当然、水場まで降りる気力もなく、山荘で購入した。
8/17 快晴
北岳を越えた後、広河原まで下るだけだが、下りが苦手な自分としては、
八本歯ノコルまでで結構キモを冷やす。
天気がよく、バットレスのスケールの大きい姿が見え、登攀欲に駆られる。
行程の消化によって食料がだいぶ減り、荷物はそこそこ軽くなってきたので、
左俣からはすいすい下る。
午前中に広河原着、ひとまずシャワーを浴びて汗と泥を落とす。
8/18 快晴
休養日。こんなに天気がいいのに歩かないなんて勿体無いが、
逆にこういう日こそ休めてよかったのかもしれない。
朝ゆっくり起きて、甲府駅行きのバスに乗り、
甲府市街で1週間分の食料を買い出して戻った。
結局、食料が詰まったザックが重く、すぐに大汗をかいたので、
またシャワーを浴び、その後食料のパッキングに勤しむ。快適な1日だった。
8/19 晴のち曇
実質的に休養日。
また朝はゆっくり起き、再び重量の増したザックにうんざりしながら、
バスで夜叉神峠へ。そこから夜叉神峠小屋まで45分ばかり上がり、幕営。
なんだかんだと、この2日間はほとんど何もしていない。
8/20 曇
久々に樹林帯の登りを歩くせいか、易老渡からの登りのときよりも、
ずっと新鮮味があって、なかなか楽しい。
荷が重いといっても、すっかり重さには慣れてしまったし、
休養も十分なので、足取りはとても軽い。
稜線上は曇っているが、展望はそこそこ。
鳳凰三山は緩やかで、南ア南部に比べると、随分と楽だ。
そして、聖平のときと同じように、稜線から降りたところに鳳凰小屋が・・・。
何だか損した気分だが、全体的には楽な1日だった。
8/21 曇
鳳凰小屋から登り返した後は、淡々とした稜線歩き。
北アに比べると、随分とのんびりしていて、これはこれで悪くない。
ただ、冬は随分とラッセルがきつそうだ。
栗沢山から直接北沢峠に下りず、仙水峠経由で降りた。
仙水峠から甲斐駒を見たかったからだ。
ここまでくれば、長衛小屋まではあっという間だ。
テン場は非常に混んでいる。さすがは人気の北沢峠。
8/22 快晴
今日は仙丈へのピストンのみ。ピクニックのような1日、しかも素晴らしい天気。
仙丈へは一度、25kgくらい背負った状態で登ったことがあるが、
それでもあっという間についてしまった、という記憶がある。
そして、果たして3時間程度で登ってしまった。
小仙丈から先の景色は素晴らしく、本当に美しい山だ。
裏の避難小屋の湧き水がおいしかった記憶があったので、
わざわざ裏に回り、避難小屋で水を汲んで帰った。
日曜日だったこともあり、登山者は結構多かったが、甲斐駒ほどではなかった。
8/23 快晴
いよいよ最終日。
最終日にふさわしい、大快晴。
初めての甲斐駒に心躍る。
前日の甲斐駒は大変な渋滞だったようだが、今日はそうでもなく、
早朝一番乗りで出たようで、甲斐駒を過ぎるまで誰ともすれ違わなかった。
頂上を越えた後は、いくつもの梯子を下る。
白州と横手に分岐する下りからがえらく長かったが、
横手から日野春駅へ行く最終バスには余裕を持って間に合った。
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