記録ID: 331047
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無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
槍ヶ岳・奥穂高岳(上高地から)
2013年08月07日(水) 〜
2013年08月09日(金)
体力度
10
2〜3泊以上が適当
- GPS
- 56:24
- 距離
- 37.6km
- 登り
- 3,283m
- 下り
- 3,273m
コースタイム
【上記GPX:紀美子平から前穂高岳への区間はGPS不携帯のため手入力で補足】
(前日深夜 23:50 新宿高速バスターミナル 出発 - 5:30 上高地バスターミナル 到着)
8月7日(水) [入山準備] - 5:45 河童橋より登山開始 - 6:30 明神池 - 8:30 横尾山荘 - 9:50 槍沢ロッヂ - 14:10 槍ヶ岳山荘 到着 [宿泊]
8月8日(木) 5:45 槍ヶ岳登山開始 - 6:00 槍ヶ岳山頂 - 7:10 槍ヶ岳山荘を出発 - 7:40 大喰岳山頂 - 8:10 中岳山頂 - 9:15 南岳山頂 - 10:40 長谷川ピーク - 12:30 北穂高岳山頂 - 15:10 涸沢岳山頂 - 15:30 穂高岳山荘 到着 [宿泊]
8月9日(金) 6:00 穂高岳山荘を出発 - 6:45 奥穂高岳山頂 - 9:20 前穂高岳山頂 - 12:10 岳沢小屋 - 13:40 穂高・岳沢登山口 - 13:55 河童橋に下山 - 14:05 上高地バスターミナル 到着 - 16:00まで上高地観光・インフォメーションセンターでシャワー利用
(16:15 上高地バスターミナル 出発 - 21:30 新宿高速バスターミナル 到着)
(前日深夜 23:50 新宿高速バスターミナル 出発 - 5:30 上高地バスターミナル 到着)
8月7日(水) [入山準備] - 5:45 河童橋より登山開始 - 6:30 明神池 - 8:30 横尾山荘 - 9:50 槍沢ロッヂ - 14:10 槍ヶ岳山荘 到着 [宿泊]
8月8日(木) 5:45 槍ヶ岳登山開始 - 6:00 槍ヶ岳山頂 - 7:10 槍ヶ岳山荘を出発 - 7:40 大喰岳山頂 - 8:10 中岳山頂 - 9:15 南岳山頂 - 10:40 長谷川ピーク - 12:30 北穂高岳山頂 - 15:10 涸沢岳山頂 - 15:30 穂高岳山荘 到着 [宿泊]
8月9日(金) 6:00 穂高岳山荘を出発 - 6:45 奥穂高岳山頂 - 9:20 前穂高岳山頂 - 12:10 岳沢小屋 - 13:40 穂高・岳沢登山口 - 13:55 河童橋に下山 - 14:05 上高地バスターミナル 到着 - 16:00まで上高地観光・インフォメーションセンターでシャワー利用
(16:15 上高地バスターミナル 出発 - 21:30 新宿高速バスターミナル 到着)
天候 | 夏に長期休暇が取れ、せっかくなので槍ヶ岳、奥穂高岳に行って見たいと思い計画をしました。様々な方のレコを拝見し、上高地→槍ヶ岳→奥穂高岳→上高地の2泊3日のコースを選定。登山計画を作成して8月7日(水)〜8月9日(金)の日程で行ってきました。 天候ですが、天気予報を見て晴天確度の高い日程で決めたので、3日とも完全な真夏日で本当に良い天気でした。但し、8月9日(金)の早朝は、奥穂高連峰稜線は濃いガスを纏っており、自分が奥穂高岳の山頂に滞在した時間は残念ながら景観や晴天を楽しむことができませんでした。 装備面でのアドバイスがあるとしたら、真夏とはいえ、標高3,000mの稜線で山小屋やテント泊をするのですから、防寒対策は多少必要です。念のためで携行したダウンジャケットを夕方〜朝方は毎日着用しました。都心の体感温度に例えると、風がない場合は晩秋、風がとあると初冬な感じです。 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
さわやか信州号ですが、行きは前日の深夜に出発し、次の日の早朝に上高地に入れます。バスの中でも寝れますのでとても助かります。帰りも16:15発の便であれば、結構余裕を持ったスケジュールを組むことができます。帰路は交通渋滞にはまりますが、終電までに新宿に帰れないことはないでしょう。下山後すぐにビールを楽しめたり、寝て帰れるので快適でした。 アルピコ交通 さわやか信州号 http://sawayaka.alpico.co.jp/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
コース概況です。毎度長くてすいません。。。 ■上高地〜槍沢ロッジ 上高地バスターミナルから河童橋まで歩き、槍ヶ岳方面に向かうには河童橋を渡らずにそのまま直進します。上高地ならではの綺麗で景観の良い林道を進み、明神館と明神橋(自分は明神池に立ち寄りました)を過ぎ、徳沢ロッヂとテン場、徳澤園を過ぎ、横尾に向かいます。横尾は槍ヶ岳、涸沢、蝶ヶ岳へのアクセスが分岐する場所になりますが、槍ヶ岳へ向かうには真っすぐ直進です。 その先もほぼ平坦な綺麗な林道を進みます。途中に所々梓川沿いを歩いたり沢を渡たりと景観が綺麗。その先の一ノ俣と二ノ俣の橋を渡ったあたりから、徐々に林道から登りの登山道の様子になってきます。登りになってきたな。と思うと槍沢ロッジにたどり着きます。槍沢ロッジが槍ヶ岳山荘までのトイレ・売店がある最終地点ですので、必要であればトイレと飲料水確保を済ませましょう。 ■槍沢ロッジ〜槍ヶ岳山荘 槍沢ロッジを出てすぐ右手に小さな槍ヶ岳のような「カブト岩」を通り過ぎます。その先を登るとババ平で谷が大きく開け、槍沢ロッジが管理しているテン場(赤沢岩小屋)を通り過ぎます。 大曲りをゆるやかにカーブしながら槍沢を先に進むと、大喰岳、中岳などの稜線が見えるようになります。このあたりから徐々に傾斜が出てきて一辺倒の登りが始まります。途中に緩やかな傾斜の雪渓を登る個所もありますが、アイゼンは必要ありません。雪渓を過ぎると更に傾斜が出てきて登りをただひたすら進みます。(左手に雪渓を見ることができ、涼しいのか日本サルの群れが遊んでました。) ただひたすら登っていると、天狗原分岐を過ぎ、更にハイマツ帯を九十九折りに登り続けると待望の槍ヶ岳が目の前に見えるようになります。槍ヶ岳が眼前に現れたあたりから、岩場の九十九折り登りになります。なにしろ登り続けるだけです。途中、ヒュッテ大槍方面(左稜線に登り上がるコース)への分岐と播隆窟(坊主岩小屋)を過ぎ、殺生ヒュッテの横まで来るともうゴールが見えてきます。目の前の稜線まで登り上がると槍ヶ岳山荘に到着です。 ■槍ヶ岳 槍ヶ岳山荘は槍ヶ岳の根本にあります。登頂には登り・下りともに渋滞なければ15分程度です。ハシゴやクサリばかりなので、人が多いと時間がかかりますが、30分はかかりません。頂上直下は2段の長いハシゴになっており、それを登り切ると山頂になります。山頂には小さな祠と手で持てる山頂看板があります。あまり広くありませんが、思いのほか狭くもなく人が10人くらいは滞在できます。 ■槍ヶ岳〜南岳 槍ヶ岳山荘からやや下ると飛騨乗越の分岐があり、その先の大喰岳、中岳、天狗原分岐を過ぎて南岳、南岳小屋までは緩やかで気持ちのよい稜線歩きです。多少狭かったり軽い岩場もありますが、この先の難所を想像できない穏やかなコースでした。 ■南岳〜大キレット〜北穂高岳 南岳小屋の先が大キレット。言わずと知れた痩せた岩稜が連続する最高難度のルート。支持をきちんとしながら通過しなくてはならないポイントや、ナイフリッジの乗り越し、高度感のあるルンゼ状の登りや下りも多数あります。長谷川ピークや飛騨泣きといった難所が主たるもので、さすがにそのエリアは集中力と精神力の勝負になります。ペンキで「○」「→」「×」でコースと通過の仕方がきちんと示されています。確かにこの通りでないと危険でパスできない所ばかりなので、このマークを見失わず、きちんと従って通過をしていきます。そうすれば、バランス崩したり、踏み外さなければ大丈夫だと思います。 印象としては、ナイフリッジやハシゴ・クサリよりも、地味なルンゼ状の岩下りが恐怖感があります。特に長谷川ピークの下りがきわどかったように思います。風や雨などの悪天候になると、難易度は相当に高まるので注意してください。また、人が多いと確実に渋滞しますので、想定コースタイムにも余裕が必要です。自分もそうしましたが、南岳から北穂高岳に向かうルートのほうが飛騨泣きが登りになるので難度は下がるようです。 飛騨泣きを過ぎ、北穂高岳への最後の岩登りに入ると危険度と難度は一旦減少します。登り切ると北穂高小屋があり、その裏に北穂高岳の山頂があります。 ■北穂高岳〜穂高岳山荘 北穂高岳を過ぎて涸沢岳まで、大キレット並の厳しい岩場とアップダウンが始まります。まずは北穂高岳南峰を通り過ぎた先、最低のコルまでの下りをクリアするのですがこれがなかなかの難所。先にパスした長谷川ピークの下りに迫る急峻で難度の高い岩場です。最低のコルの先は涸沢槍をパスした後に涸沢岳への最後の岩登りになり、もうハシゴ、クサリ、岩登りのオンパレード。なにしろ登り続け涸沢岳の山頂に到達します。ここは逆に下りだった場合はかなりの難易度ではないかと思います。 涸沢岳の山頂を過ぎれば、後はなだらかな下りを数分歩くと穂高岳山荘の屋根が見えてきます。 ■奥穂高岳 穂高岳山荘の横の取り着きすぐにハシゴがあり、それを登ると軽い岩場、その先はなだらかな登りが続きます。45分くらいでとてもあっけなく奥穂高岳の山頂に到達します。祠と山頂方位盤があり狭い印象ですが、祠の裏手には穂高神社嶺宮が置かれ、その前には20〜30人くらいは休憩をすることができるスペースが広がっています。 ■奥穂高岳〜前穂高岳 奥穂高岳からなだらかな稜線をゆるやかに下って行きます。先に進むと徐々に岩稜の急峻さが増してきて、長いクサリや岩場の下りが出現します。大キレットほどの難所ではないので落ち着いて先に進み、1時間ほどで前穂高岳の根本の肩である紀美子平に到着します。 ほとんどの登山者は紀美子平にザックをデポして前穂高岳を登頂しています。前穂高岳への登りは岩場の直登となり、ハシゴは少ないですが岩登りレベルは槍ヶ岳に並びます。人が多いと時間がかかりますが、登り下りともに30分ほどかと思います。山頂は広く周辺に遮るものもないため景観は素晴らしく、槍ヶ岳から穂高連峰、ジャンダルムが完璧に一望することができます。 ■前穂高岳〜岳沢小屋〜上高地 ここから重太郎新道を下るのですが、紀美子平より先も岩場の下りが続きます。しばらくするといつの間にか森林限界から樹林帯に入り、そこからもハシゴや高低差のある下りが出てきます(事故多発地点の看板がありますが大したことはない)が問題ありません。もう少し先に進み、カモシカの立場を過ぎると広いお花畑に出て、多くの登山者とテントでにぎわう岳沢小屋にたどり着きます。もうこの辺に差し掛かると高山域の自然の美しさではなく、上高地の自然の美しさを堪能する感じになってきます。 岳沢小屋から上高地までは前穂高登山道というハイキングコースを下ります。登山者よりもハイキングを楽しむ人が多くなり、通常の低山域とはレベルの違う自然環境の美しさは、さすが上高地という印象です。途中に西穂高展望所、天然クーラーなどもあり、登山道を下り切ると上高地の自然探勝路の湿地帯にある登山口に出ます。 ■下山後の風呂 たいていの方が下山する時間帯に、日帰りで風呂に入れる場所は少ないです。まずは上高地バスターミナルにある上高地インフォメーションセンターの受付の人に「下山した、風呂ないか?」と相談をし、風呂があれば紹介いただいた所に行けばいいし、なければインフォメーションセンターでコイン式有料シャワー室(入室料100円/シャワー3分100円)を借りましょう。小さいボディソープを持っていると買わずに済みます。 |
写真
装備
個人装備 |
1/25,000地形図 1 ガイド地図
コンパス 1
GPSユニット 1
筆記具 1
ヘッドランプ・電池 1
笛 1
ミニナイフ 1
ライター 1
ザックカバー 1
エマージェンシーシート 1
手ぬぐい 1
ハンカチ・ティッシュ・巻紙 1
カッパ(上下) 1
ヘッドバンド 1
ウォーターキャリー 1 1リットルの水携行
グローブ 1セット
ストック 1セット
サングラス 1
携帯電話/ヘッドフォン 1 充電池予備携行
腕時計 1
食事 適宜 携行内容は上記記載
非常食 1 カロリーメイト等
行動食 適宜 チョコ・塩タブレット等
保険証 1 健康・山岳保険
文庫本 1
ダウンジャケット 1
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共同装備 |
ツェルト・ペグ・細引 1セット
救急セット 1セット
コンパクトカメラ 1
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感想
上高地から山に入り、北アルプスのシンボル槍ヶ岳(3,180m)、北アルプスの主邦 北穂高岳(3,106m)、奥穂高岳(3,190m)、前穂高岳(3,090m)を2泊3日で縦走してきました。岳都の主役たちと呼ばれるにふさわしい超ビックネームの山々、大キレットをはじめとするスリリングで素晴らしい景観の稜線、そして上高地と穂高連峰の素晴らしい自然環境を満喫してきました。まさにそこは「岳」の世界。圧倒的な自然環境にオーラがあり、こんなところが日本にあるんだなぁと思う日々でした。また、今回はようやく雷鳥の親子(ヒナかわいい)にも会えました。[距離37.5km/累積標高差8,325m/所要時間56時間25分]
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槍・穂高を満喫されましたね。
2泊3日の山行、羨ましい限りです。
天候も良く、写真も楽しませて貰いました
taichiさんのレコ見て、また穂高に行きたくなりました。もう少し涼しくなってから出かけてみます
コメントありがとうございます。
今回、仕事も家族も犠牲にして、半ば無理くり槍・穂高を満喫してきちゃいました。でも、最高(奥穂高の山頂天候のみ30分待てばと悔やまれるところ)でしたよ!
なんか最近ハードな高山・岩稜ばかりだったので久しぶりに低山を楽しみたいなぁ。と思います。
HIDENORI-Tさんのプロフィール画像、上高地の自然探勝路の湿地帯だったんですね。
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