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Yamareco

記録ID: 4494755
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

裏銀座

2022年07月16日(土) 〜 2022年07月17日(日)
 - 拍手
GPS
19:52
距離
51.2km
登り
5,435m
下り
5,646m

コースタイム

7/16(土)
12時間 29km D+3,400m CT0.45
01:00 岳沢登山口
03:30 前穂高岳
05:00 奥穂高岳
06:20 北穂高岳
09:10 槍ヶ岳山荘
11:15 双六小屋
13:00 黒部五郎小舎

7/17(日)
7時間45分 22.5km D+1,200m CT0.54
02:40 黒部五郎小舎
04:00 三俣山荘
05:50 水晶小屋
07:30 野口五郎小屋
09:00 烏帽子小屋
10:20 高瀬ダム
天候 7/16(土) 晴れ
7/17(日) 雨-晴れ-雨
過去天気図(気象庁) 2022年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス タクシー
7/15(金)
12:00 新宿駅発(あずさ21号)
14:35 松本駅着
15:26 松本駅発(AK-01)
16:10 新島々着
16:20 新島々発(K-01)
17:15 上高地着
あずさ5,950円+アルピコ2,700円

7/17(日)
10:00 高瀬ダム(タクシー)
10:40 薬師の湯着
12:10 薬師の湯から北大町駅まで4kmジョグ
12:56 北大町駅発(大糸線)
14:05 松本駅着
14:50 松本駅発(あずさ38号)
17:25 新宿駅
7.500円+770円+5,950円
コース状況/
危険箇所等
黒部五郎小舎-三俣山荘の巻道は雪が残るがマーキング、踏み跡多数。
その他周辺情報 下山後の風呂は薬師の湯。アルピコタクシーで600円の券をもらえる。
熱いサウナ、冷たい水風呂があってとてもよい。
大町下山後、クルマが無いときは薬師の湯一択。
クルマがあればしゃくなげの湯も良いが、ちょい遠いのがね。
12時のあずさに乗らないと上高地まで行けない
2022年07月15日 11:50撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/15 11:50
12時のあずさに乗らないと上高地まで行けない
成城石井で買ったオリーブとキノコのマリネが激ウマだった。
2022年07月15日 11:57撮影
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7/15 11:57
成城石井で買ったオリーブとキノコのマリネが激ウマだった。
地下鉄、特急、電鉄、バス。上高地は遠い。
2022年07月15日 15:15撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/15 15:15
地下鉄、特急、電鉄、バス。上高地は遠い。
新島々でバスに乗り換える。
2022年07月15日 16:01撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/15 16:01
新島々でバスに乗り換える。
久しぶりの上高地。この時間帯はもぬけのから。
2022年07月15日 17:16撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/15 17:16
久しぶりの上高地。この時間帯はもぬけのから。
河童橋から穂高がよく見える。人すくねー。
2022年07月15日 17:19撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/15 17:19
河童橋から穂高がよく見える。人すくねー。
森のリゾートKONASHI
2022年07月15日 17:39撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/15 17:39
森のリゾートKONASHI
7/16(土)
まずは河童橋を渡って岳沢登山口へ。
2022年07月16日 00:45撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 0:45
7/16(土)
まずは河童橋を渡って岳沢登山口へ。
岳沢を明るい時間に通過したことがない。
2022年07月16日 01:48撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 1:48
岳沢を明るい時間に通過したことがない。
実在しそうな名前「前穂 亘」
2022年07月16日 01:51撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 1:51
実在しそうな名前「前穂 亘」
闇ラダー
2022年07月16日 02:10撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 2:10
闇ラダー
3時半は真っ暗だ。本州だし、夏至から随分経ったし。
2022年07月16日 03:28撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 3:28
3時半は真っ暗だ。本州だし、夏至から随分経ったし。
奥穂から上高地を見下ろす
2022年07月16日 04:46撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 4:46
奥穂から上高地を見下ろす
穂高の尾根はお花畑
2022年07月16日 05:16撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 5:16
穂高の尾根はお花畑
涸沢小屋が見える
2022年07月16日 05:35撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 5:35
涸沢小屋が見える
北穂高付近。雪渓はよく整備されている。
2022年07月16日 06:08撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 6:08
北穂高付近。雪渓はよく整備されている。
何も見えない北穂
2022年07月16日 06:13撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 6:13
何も見えない北穂
ベンチで休んでいる人は誰もいなかった
2022年07月16日 06:14撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 6:14
ベンチで休んでいる人は誰もいなかった
お、晴れるのか?
2022年07月16日 06:22撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 6:22
お、晴れるのか?
笠の雲が取れそうだ
2022年07月16日 07:10撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 7:10
笠の雲が取れそうだ
霧が晴れる
2022年07月16日 07:11撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 7:11
霧が晴れる
笠と獅子鼻のパノラマ
2022年07月16日 07:11撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 7:11
笠と獅子鼻のパノラマ
穂高の方
2022年07月16日 07:16撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 7:16
穂高の方
ブロッケン
2022年07月16日 07:30撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 7:30
ブロッケン
いつか泊まってみたい南岳
2022年07月16日 07:50撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 7:50
いつか泊まってみたい南岳
天狗原は残雪豊富。まだシャバスキーが楽しめるのでは。
2022年07月16日 07:58撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 7:58
天狗原は残雪豊富。まだシャバスキーが楽しめるのでは。
奥の方に前穂が見える。秋にまた来よう。
2022年07月16日 08:30撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 8:30
奥の方に前穂が見える。秋にまた来よう。
会いたかった槍。殺生、大槍小屋がミニチュアのよう
2022年07月16日 08:30撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 8:30
会いたかった槍。殺生、大槍小屋がミニチュアのよう
鷲羽の方も良さそうだ
2022年07月16日 08:48撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 8:48
鷲羽の方も良さそうだ
穂先は人が取り付いているのでパスで
2022年07月16日 09:02撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:02
穂先は人が取り付いているのでパスで
西鎌尾根を歩くのは何年ぶりだろう
2022年07月16日 09:03撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:03
西鎌尾根を歩くのは何年ぶりだろう
飛騨沢はスキー不可
2022年07月16日 09:17撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:17
飛騨沢はスキー不可
良い尾根だなー。良い尾根だ。
2022年07月16日 09:23撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:23
良い尾根だなー。良い尾根だ。
鏡平小屋がくっきり見える
2022年07月16日 09:28撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:28
鏡平小屋がくっきり見える
緑が眩しい
2022年07月16日 09:39撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:39
緑が眩しい
西鎌尾根から振り返る槍は素晴らしい
2022年07月16日 09:47撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:47
西鎌尾根から振り返る槍は素晴らしい
ここはお花のユートピア
2022年07月16日 09:49撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:49
ここはお花のユートピア
大好きなミヤマリンドウ
2022年07月16日 09:49撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:49
大好きなミヤマリンドウ
シナノキンバイ
2022年07月16日 09:50撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:50
シナノキンバイ
これが籾沢岳だと思ったらまだまだ遠い
2022年07月16日 09:59撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 9:59
これが籾沢岳だと思ったらまだまだ遠い
笠とすみれ
2022年07月16日 10:09撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 10:09
笠とすみれ
雄々しい硫黄尾根
2022年07月16日 10:23撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 10:23
雄々しい硫黄尾根
籾沢スキーは楽しそうなのでいつかやってみたい
2022年07月16日 10:51撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 10:51
籾沢スキーは楽しそうなのでいつかやってみたい
籾沢岳遠い。西鎌尾根は槍から下りてきても普通にキツい。
2022年07月16日 10:52撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 10:52
籾沢岳遠い。西鎌尾根は槍から下りてきても普通にキツい。
11時の双六。これから満員になるのかな。
2022年07月16日 11:02撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 11:02
11時の双六。これから満員になるのかな。
鷲羽、水晶もよく晴れている
2022年07月16日 11:58撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 11:58
鷲羽、水晶もよく晴れている
三俣から振り返る槍。ずいぶん遠くまで来た。
2022年07月16日 12:09撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 12:09
三俣から振り返る槍。ずいぶん遠くまで来た。
黒部五郎へ下ってゆく
2022年07月16日 12:44撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 12:44
黒部五郎へ下ってゆく
もう歩かなくていいです
2022年07月16日 14:29撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 14:29
もう歩かなくていいです
カールまで散歩に行こうと思ったが雨が降ってきたのでやめた
2022年07月16日 14:25撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 14:25
カールまで散歩に行こうと思ったが雨が降ってきたのでやめた
薬師の方。明日は晴れるといいが
2022年07月16日 14:27撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/16 14:27
薬師の方。明日は晴れるといいが
7/17(日)
鷲羽を過ぎてようやく晴れる
2022年07月17日 05:04撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 5:04
7/17(日)
鷲羽を過ぎてようやく晴れる
黒部源流の方。左に三俣山荘。
2022年07月17日 05:04撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 5:04
黒部源流の方。左に三俣山荘。
水晶小屋は営業中
2022年07月17日 05:40撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 5:40
水晶小屋は営業中
野口五郎、烏帽子が見えん。
2022年07月17日 05:40撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 5:40
野口五郎、烏帽子が見えん。
晴れますか!?
2022年07月17日 06:02撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 6:02
晴れますか!?
鷲羽の方
2022年07月17日 06:01撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 6:01
鷲羽の方
二日間こればっかり食べていた。これは無いなー。ハチミツ&フォカッチャの方が良い。
2022年07月17日 06:05撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 6:05
二日間こればっかり食べていた。これは無いなー。ハチミツ&フォカッチャの方が良い。
楽しい裏銀座
2022年07月17日 06:35撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 6:35
楽しい裏銀座
ここも秋に再訪しよう
2022年07月17日 06:41撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 6:41
ここも秋に再訪しよう
東沢谷。あの辺は夏道が無いので沢登りで来たら楽しそうだ。
2022年07月17日 06:56撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
9
7/17 6:56
東沢谷。あの辺は夏道が無いので沢登りで来たら楽しそうだ。
野口五郎小屋。今年は営業している。
2022年07月17日 07:27撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
6
7/17 7:27
野口五郎小屋。今年は営業している。
ずっと楽しい尾根が続く
2022年07月17日 07:32撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
7
7/17 7:32
ずっと楽しい尾根が続く
湿度が高いのでコマクサは生き生きしている
2022年07月17日 07:37撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 7:37
湿度が高いのでコマクサは生き生きしている
ただ雨に打たれ
ただ虹を待っていたんだ
2022年07月17日 07:38撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 7:38
ただ雨に打たれ
ただ虹を待っていたんだ
こんな綺麗な虹は久々に見た
2022年07月17日 07:39撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 7:39
こんな綺麗な虹は久々に見た
ハイマツの中に卵が
2022年07月17日 08:20撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 8:20
ハイマツの中に卵が
コマクサも好きな花の一つ
2022年07月17日 08:39撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 8:39
コマクサも好きな花の一つ
渋い小屋、烏帽子
2022年07月17日 08:55撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
6
7/17 8:55
渋い小屋、烏帽子
ここのイワギキョウ畑はいつ見ても素晴らしい
2022年07月17日 08:55撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 8:55
ここのイワギキョウ畑はいつ見ても素晴らしい
ゴリゴリに整備されているブナ立尾根
2022年07月17日 09:24撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
4
7/17 9:24
ゴリゴリに整備されているブナ立尾根
突起にはペンキ
2022年07月17日 09:31撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
6
7/17 9:31
突起にはペンキ
ガチ足場
2022年07月17日 09:56撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
8
7/17 9:56
ガチ足場
この看板とても好き
2022年07月17日 09:59撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 9:59
この看板とても好き
トンネルはひんやり涼しい
2022年07月17日 10:08撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
5
7/17 10:08
トンネルはひんやり涼しい
タクシーが・・・いる
2022年07月17日 10:11撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
10
7/17 10:11
タクシーが・・・いる
嘘くせーエメラルド
2022年07月17日 10:12撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
14
7/17 10:12
嘘くせーエメラルド
せっかく風呂入ったのに走る
2022年07月17日 12:10撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
9
7/17 12:10
せっかく風呂入ったのに走る
カラッとしているのでそんなに不快じゃない
2022年07月17日 12:16撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
8
7/17 12:16
カラッとしているのでそんなに不快じゃない
電車4時間半でTokyoへ
2022年07月17日 12:55撮影 by  iPhone SE (2nd generation), Apple
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7/17 12:55
電車4時間半でTokyoへ

感想

3連休。道路が混むのでクルマの運転はしたくない。ということで公共交通機関を使って北アルプスへ行こう。クルマ無しだとルート取りは自由だ。とりあえず初日の黒部五郎を予約した。次の日はノープラン。予約不要のテン場情報を調べておく。また要予約でも前日・当日に電話してみればキャンセルで空いていることもあるだろう。小屋テン場は2019年以前に比べると非常に使いにくくなったが情報収集と余裕を持った計画を立てればどうにでもなる。

7/15(金)
関東在住の多くの登山者が一度はやるであろう、特急あずさで松本入りして松本電鉄とバスを乗り継いで上高地へ。結構な大冒険だった。実は当日まで松本駅から新島々まで電車というのを知らなくて松本駅から上高地までの直行バスが出ているものだと思っていた。松本駅でバス停を探して右往左往した後、新島々までは電車ということに気づいた。僕のように金曜休みまたは半ドンにして上高地入りする人は結構いるだろうと思いきや天気予報が微妙なので上高地で下りた人は5人もいなかった。小雨がパラついているが本降りではない。小梨のキャンプ場で受付を済ませて大きな樹の下にテントを張った。板チョコ食べて寝た。

7/16(土)
0時半起床の1時出発。星は見えないが雨は降っていない。雨撤収にならなくてよかった。まずはバスターミナルまで戻り河童橋を渡って岳沢を登る。前穂高岳まで3時間の計算。予定通り3時半に前穂に着いたが真っ暗だ。もう少し明るいと思っていたが7月半ばの甲信越の日の出は4時20分なんだな。もう1時間寝ていればよかった。奥穂で明るくなりヘッドライトから解放された。霧で視界は無いがそんなもんだろう。濃い霧のおかげで岩は濡れている。足は絶対に滑らないところへ置き、しっかり3点支持で慎重に進む。肋骨を折ってもうすぐ一ヶ月になる。だいぶ良くなってきたが筋トレの「ディップス」の動きをすると脇腹がめちゃくちゃ痛む。悶絶。この動きにならないように注意していく。前穂-槍は高度があるので空気が薄い。全身運動で息が切れる。筋肉にかかる負荷は少なく済み、心肺にかかる負荷は高くて良いトレーニングになる。南岳が近づくとブワッとガスが晴れた。笠、常念、鷲羽の方まで丸見え。まさか晴れるとは思っていなかった。雨の日も山に行って徳を積んでいればこういうこともある。天気の読みが当たっただとか、そんな高度なモンじゃない。「雨乞いの成功率が100%なのは雨が降るまで雨乞いを続けるから」と同じ理論。

青空になれば足取りも軽い。西鎌尾根はお花が見頃で癒される。籾沢岳まで下り基調であっという間かと思いきや結構なアップダウンがあり脚が削られる。双六まで下りればもう大きな登りは無い。安定の中道から本日最後の登り、三俣蓮華岳を登って黒部五郎小舎までスパッと下る。この時期の黒部五郎のコバイケイソウは見事なものだった。来てよかった。テン場の予約は満員だったので小屋泊にしたが予報が悪化したせいかキャンセルだらけで当日はスカスカだったようだ。ならテン泊にすりゃよかったなと思ったが15時を過ぎるとバケツをひっくり返したような雨。翌日まで止むことなく降り続いていた。小屋にしてよかった。

7/17(日)
2時起床の2時半出発。毎年恒例の「平ノ渡で奥黒部に渡って読売新道」をやりたかったが奥黒部ヒュッテへの道はまだ修理が終わっていなくて通行は推奨されていないようだ。それなら薬師方面へ向かうのはやめておこう。高瀬ダムから大町下山かな。一年に一度は渡し船に乗りたい。秋にまた来よう。外に出ると雨。雨かー。夜の雨はつらい。カッパを履いていると脚も重い。夜明けまで出発を遅らせてもよかったな。これは楽しくない。気持ちだけではなく筋肉も動きが悪い。昨日は久々のテン泊荷物だったのに日帰りと変わらないペースでハッスルして脚を使い過ぎた。連戦の時には連戦のペースがある。この感覚を忘れていた。それとテン泊装備ではポールを使ったほうが良い。両手フリーが快適なのでポールは全然使わなくなったが、ポールがあると翌日に脚の疲れが残りにくい。去年、大峯奥駈に行った時も感じた。

せっせと鷲羽岳を登っていると朝が来た。たまに晴れ間が出るが烏帽子小屋が近づく頃には雨。ブナ立尾根に入ってしまえばあとは下るだけ。もう安心。連休真ん中なので多くの登山者が厳しいブナ立尾根を登っていた。それにしてもこの登山道はめちゃくちゃ快適だ。こんなに急で狭い地形なのに非常に歩きやすいので短く感じる。岩はガッチリグリップの花崗岩。足をぶつけそうな突起には目立つ黄色マーク。下草や笹、ハイマツは徹底的に刈られていて靴は濡れない。欲しいところにロープ、階段、鉄骨がある。歩く人のことを徹底的に熟知している整備っぷりだ。烏帽子小屋のご主人の仕事だろうか。もう本当に素晴らしいです。ありがとうございます。

山は雨だったが下界は晴れ。ちょうど高瀬ダムにタクシーが居たので乗り込んだ。残念ながら相乗りは無し。大町温泉郷の薬師の湯で2日分の汗を流したら扇沢-信濃大町駅のバスで帰ろう。と思いきや12:45のバスに乗ると13:05に信濃大町駅に着くが、13:06に松本駅行きの大糸線には乗り継ぎできない。次の大糸線は13:48である。大町で42分待たされてもすることがない。信濃大町駅の一本手前の駅「北大町駅」まで薬師の湯から4km. 今から走れば12:56北大町駅の大糸線に間に合いそうなので走ることにした。せっかく風呂入ってサッパリしたのに。汗をかかないようにゆっくり走って北大町駅着。大糸線は時間通りに来たので松本駅まで1時間。遠いな。大町と松本の間って、もっと近いと思っていた。松本からはいつものように特急あずさで東京に帰ってきた。明日は足休めのサイクリングでもしよう。

東京から上高地という今までやったことがありそうで無かった旅ができてよかった。クルマに縛られずノープランで山に入るのは楽しい。たまにはこういうのも良い。が、真夏の山泊まりはつらい。風呂に入れないのが本当につらい。あと黒部五郎小舎はdocomo圏外だった(16時~21時は発電機&アンテナのおかげでsoftbankのみ使用可). 風呂が無いとかネットが無いとか。下界で美味いモン食いたいとか。昔は山の不便さを楽しむ心の余裕(?)があったが今は無くなってしまった。山を歩くのは好きだが山で泊まるのは好きではないかもしれない。夜明け前に登り始めて6~8時間せっせと身体を動かしてイイ汗かいて涼しいうちに下山。下界で風呂入って美味いもん食べる。午後から映画見たり本読んだり。無雪期はこの楽しみ方が自分に合ってる気がするなあ。ぶっちゃけ、この"身体を動かしてイイ汗かく"のは別にデカい山じゃなくても良くて高尾山でも林道ジョグでも野幌森林公園でも構わない。山岳不感症かもしれん。ま、楽しさの閾値が低くてオトクな人生じゃないか。

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