再びのジャンダルム〜穂高連峰、槍から西穂へ
- GPS
- 55:50
- 距離
- 31.8km
- 登り
- 2,959m
- 下り
- 2,324m
コースタイム
06:15 上高地BT
08:45 横尾
10:16 槍沢ロッジ
15:45 槍ヶ岳山荘
2012.07.08
05:10 槍ヶ岳山荘
05:40 大喰岳
08:00 南岳
09:28 Hピーク
11:02 北穂高岳
13:50 涸沢岳
14:12 穂高岳山荘
2012.07.09
04:56 穂高岳山荘
05:45 奥穂高岳
06:10 馬の背
07:30 ジャンダルム
09:20 天狗岳
11:27 西穂高岳
12:29 西穂独標
13:09 西穂山荘
14:05 西穂高口
天候 | 2012.07.07 雨+強風 2012.07.08 ガス時々晴れ 2012.07.09 晴れ時々ガス |
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過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
涸沢→槍沢ロッヂ 夏道。危険個所なし。 槍沢ロッヂ→水俣乗越 所々残雪のトラバースあり。水俣乗越標識個所にて残雪崩落。 水俣乗→越槍ヶ岳山荘 雪渓歩き+夏道。 槍ヶ岳山荘→南岳 夏道。 大キレット(Hピークまで) 夏道。岩場注意。 大キレット(Hピーク→北穂) 所々雪渓残っており、ルート選定の必要あり。 北穂→奥穂 夏道。岩場。大キレットの延長戦? 奥穂→西穂 夏道。岩場慣れ必須。大キレットを難なくこなせる実力必要かな。 |
写真
感想
ここが水俣乗越か。標識を見ながら目の前の残雪を見る。トレースはあるし、行けるだろうと歩みを進めた。
しかし中央に差し掛かかった時に嫌な感じがして重心を下げた瞬間に、
『ガゴォン!』
と、足元が崩れた。幸い体勢はそれほど崩さず、靴も水に落ちてすぐに引き上げたから良かったものの、相当に焦った。連れも焦ってた。
かねてよりジャンダルムを一緒に行こうと言っていた山仲間と相談の結果、どうせなら槍から行こうかという話になった。計画は槍ヶ岳山荘から大キレット→北穂高岳→奥穂高岳→ジャンダルム→西穂高岳。
2012.07.07
06:15 上高地出発。既に雨が降っており、時々強烈なやつが来る。
08:45 横尾。6人ほどおり、ほとんど涸沢に行くようだ。槍沢ロッジにて水を補給し、いよいよ本格的な登りの開始だ。
11:46 水俣乗越。それまでの雪渓は問題なくトラバースできたため、ここも行けるだろうと踏んだ。トレースもしっかり付いてるし。
ところが中盤に差し掛かると嫌な感じがし、直後に足元が大きな音を立てて崩壊した。
下は結構な勢いでくるぶし程の深さの沢が流れてる。足を引き上げて岩の上で体勢を立て直す。濡れなくて良かった。危うく撤退する羽目になるところだった。
雪渓登りに入ってからだんだんと雨風が強くなり、結構な天候の中ひたすら登り続けた。
14:42 殺生ヒュッテにてブレイク。男気注入(カーボショッツ)していざ、出発。
15:45 槍ヶ岳山荘到着。アイコンタクトで小屋泊決定。こんな状況でテント張りたくない。
なんて素晴らしい小屋だ。人も少なく、十分にくつろげた。
この日に新穂高温泉からサンダルで上がってきたおじさんがいて度肝を抜かれた。よくやる。
2012.07.08
05:10 視界30m程のガスの中、槍ヶ岳山荘出発。槍ヶ岳は誰もいないだろうけどパス。次回にとっておいた。
大喰岳あたりでガスが切れ始め、青空が覗いた時は嬉しかったな。
南岳へ向かう途中でブロッケン現象も確認できたし、後ろを振り返ると槍ヶ岳も現れた。
南岳小屋にてヘリコプターの荷揚げを見る事ができ、かっこよさに感激。
いよいよ大キレットへと進む。
北穂高岳も確認できて、見た感じは意外なほど近いと思った。しかし踏み入れると急な降りと登り返しの連続で気が抜けない。
途中で岩稜帯モード(ヘルメット着用)へ移行し、楽しみながら進む。
09:28 慎重にHピークを抜けた。雨ならここらへんも通りたくないな。人工物は頼らずに通過する自分ルールを設けていたため、結構気を使った。
A沢のコルから北穂高岳への登りは、見たとおりの急登でしんどいのなんの。
しかも登山道にかぶさるように雪渓が残っている場所が数か所あり、慎重にトラバースしたり巻いたりと神経使う場面が多かった。
北穂小屋が見えてからも長く感じ、着いた時は本当に嬉しかった。
11:02 槍ヶ岳山荘から一緒に歩いたおじさんと別れて涸沢岳経由の穂高岳山荘を目指す。
北穂から涸沢への道も岩場の連続でぜんぜん気が抜けない。残雪期に通ろうとしたけど、しなくて良かった。
14:12 涸沢岳に着いたならあとは15分ほど降るだけだ。穂高岳山荘に着いた時はほっとした。
この日はスーパーで買ったFDカレー(CURRY POT)にペミカンを投入し、明日に備えてたらふく食べた。やはりペミカンは良い感じだ。真夏の低山には向かないけど、ある程度気温が低い高山なら初夏はいけそうだ。
2012.07.09
04:56 日の出を拝み、ハーネス+ヘルメット装備でまずは奥穂高岳へ出発。天気は最高だ!
05:45 奥穂高岳山頂。誰もいない。槍ヶ岳だけでなく、後立山までも見通せた。これだよ。これのために登っているのかもしれない。気を引き締めて目の前の前衛峰『ジャンダルム』へ向けて踏み出した。
06:11 馬の背にて『もう何も怖くない』のポーズを決めてから先に進む。
07:12 基部で連れとジャンダルムへの直登ルートを確認し、先に登り始める。途中の支点がスタンスになって非常に助かった。ここは無理をする場面ではない。慎重に確実に、そして迅速に登る。
07:19 再びのジャンダルム。また来たぜ、天使ちゃん!360℃のパノラマに心躍るわ!続いて上がってきた連れと喜びながら記念撮影し、そうそうに西穂へ向けて出発だ。
今回は西穂高口まで降りるため時間はあまりない。
天狗のコルへ降る最中に下のほうに人が見えた。このルートで今日初めて見る人だ。向こうもこちらを確認した。手を振りあう。じいさんだったが岳沢から天狗のコルへ上がってきたようで、涼しい顔をして登ってきた。しばしルート状況などについて話したが、底知れないキャリアを感じずにはいられなかった。
08:59 天狗のコル。この先はピークやコルにて小休止しながら進む。
コースの印が分かりづらいコルで、取り付きは覚えていたもののその先ピークまで印がほとんどなく、迷いかけてしまった。結局初めにとったコースをそのまま登るのが正解だった。一度歩いているのに。まずいまずい、遭難するよこんなことではぁ!
11:27 垂直鎖場も抜け、西穂高岳山頂に立った時は本当に嬉しかった。しかし独標までは油断できない。気を抜かずに進む。
12:29 足の踏ん張りとバネがそろそろ限界というところで独標到着。月曜だというのに、10人ほどの登山者で賑わっていた。
14:05 西穂山荘を経て西穂高口ロープウェー駅に到着。ようやく今回の山行が終わった。
結構大変なコースだったけど、二人の実力が近かったせいか特に不安はなかった。
連れはクライミングもやってるし、技術は俺より上だし。
今回は難所を抜ける日の天候にも恵まれて充実した気分だ。初日の荒天も演出に感じれる。
ただ、大キレットも奥⇔西も、雨の日は歩きたくないと改めて感じた。
がんばりましたね☆
写真見ると結構雪は残ってる感じで、岩だけでなく、天気や雪の点でもなかなか気合いのいる山行だったみたいですね。
僕もジャンダルムに向けてやる気出てきた。
ジャンダルムまでは。やっぱその先が辛かった。
西穂から先は根性で歩いた感じ。
9月が楽しみだね☆
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