ブルーベックというピアニストは、ジャズの世界に於いてトリオフォーマットでコレ!といった録音を残していない極めて珍しいタイプで、変調子の楽曲を売りにして「グループサウンズ」を看板に掲げて成功を収めた音楽家であるといえる。
逆に言えば、ポール・デスモンドという稀代のスタイリストであるアルトサックス奏者抜きには語り得ない人とも言える。
D.B.Qといって人口に膾炙した名盤に挙げられるのは何と言っても「Time out」だろう。私もかつてよく聴いた。フォービートでないそれら曲が実に新鮮に映り、初心者からそれこそ耳巧者まで当たりの良い音楽が果てなく続く。
これを聴くと思い出すのが横浜のとある住宅地。
家内と結婚する前、所謂付き合い段階で、晩秋と春の年二回の運営していた塾休み期間中に彼女の横浜のアパートに逗留して東京近郊の美術館やらレコード屋やらを廻るのを常としていた。
晴れ渡った秋空の下、東横線の駅に向かう住宅街の道すがら「午後の最後の芝生」にでも登場しそうな立派な屋敷に白い巨大犬がバウバウ遊ぶ。その屋敷から大音量で流れる音楽こそが「Time out」の”Take Five”だった。CMでも流れて非常に有名な曲なので、ご近所さん方も「ああ、あれね」位の認識はあったろうが、何にせよその音量が凄かった。
あれが近所迷惑でなかったら、何を迷惑と言おうか。そんなレベルの音だった。
【話は違うが、海でもきっとそうなのだろう、夏の長良川での水浴場にバーベキューと共にデカイスピーカー持ち込んで大音量で何とかという音楽を掛けるのはどうかしている。注意すると権利を持ち出して逆上する手合いも居る話も最近は聞くので困りものだ。数年前、子連れで出掛けた家内は「子供が寝たので音量下げて」とその若者に言うと素直に従いボリューム下げたという。言い方次第なのだろう、伝わるものと信じたい。】
街から戻ってそのことを伝えると「ああ、あの御宅ね。あれは横濱で有名な@@@@の@@@の社長の家なのよ。」
との返事。社会的地位があるから受容されるというのも疑問だが、きっと円滑なるご近所付き合いの結果としての周辺住民の寛容さなのだろう。
翻って拙宅は、煙を出し音を出し、、、、寛大なご近所に感謝する次第。
Time OutのCD持っています。
定番だけに、それだけに留まらない懐の深さを持ったディスクだと思っています。
Time Out のレコードとCDを持っています。
デスモンドもさることながらジョーモレロもいいですね。数十年前にJBLのオリンパスというスピーカーで聞いたTake Five のドラムソロの音が忘れられません。
お返事ひと月半遅れ、スミマセン。そう、モレロのドラミングセンスは私も大好きです。
JBLですかぁ、イイですね。ウチはボロボロのDiatoneデス。
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