チャーリー・クリスチャン(g)、チャーリー・パーカー(as)の影響下で、本業である看板書きの傍ら夜な夜な研鑚を積んだそうな。
何でも、全く譜面が読めなかったそうで、持ち前の音感で持ってそれを補ったのだという。
以前にも書いたピアノの、エディ・コスタ(p)とのドラムレストリオ作品はそれはもう素晴らしく、左手から発せられるピアノの鬼気迫る演奏にヒヤリとする。「 Yesterdays」は必聴とされる(アレレ、タルを褒めてない)。
1958年『This is Tal Farlow』という代表作の一枚ともされるレコードを残しながらも結婚を機に地元に”スッ込んで”演奏活動から退いてしまう。
時代背景もあったのだろう、あれ程の豊かな才能を持っていながら看板屋で口を糊する時期を過ごす。
それから10年、1968年のニューポート・ジャズ・フェスティバルで復帰し、翌年1969年には『The return of Tal Farlow/1969』を発表し、以降地道に活動を続けて1998年7月に77歳で没する。
最近その『ザ・リターン・オブ・タル・ファーロウ』を入手して聴く機会があったが、大いなる才能を持ちながら思うに任せず、活動できなかったタル氏を思えば、凡人の私がある物事に対して成る様にならず些事に気取られて腹を立てたりするのは見当違いなのだ、と思う。
でも、それにしても何でまた・・・・。
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