想像した際、住居の至近に何の店舗があったら至便で嬉しいか。
今日日の筆頭はコンビニだろうか?
私なら、、、、ジャズ喫茶? スープカレー屋? 讃岐うどん屋もいい。
徒歩5分のセイコーマートも、また歩いて7分のサンドウィッチ屋も良かった【札幌】。歩いて3分の雑貨屋、4分の海水浴場、7分のJRの駅(実にうらぶれた駅だった)というのもかつての住環境にはあった【函館】。
それら含めて「近くにあったら嬉しいな」リストのやはり最上位にあったのが今の寓居そばの中華料理屋だろう。
あった、と過去形になってしまった模様なのが大いに残念だ。
引っ越し当時は、ご近所付き合いの範疇で挨拶も兼ねて入店し、常々評価の辛い家内も子供達にアレルギー反応が出ない点と”化学の味”がそうはしない点を買ってちょこちょこと出入りした。栃木の両親が来岐したといってはランチを頂き、また運動会が終わったといっては瓶ビールを飲み、「今日は餃子ラーメン七変化ぢゃっ!」と家族で出掛け、20年振りの友人との再会もここで祝った。うちの坊主はここでのラーメンを殊の外好んだ。
ラズウェル細木も描いていたが、油淋鶏がメニューにあるような本格派中華料理店ではなく、ラーメンギョーザチャーハンの庶民的な中華屋というのが好ましい。値段も高からず(さりとて安からず)。
件の中華屋は3年程前に火事を起こして一時休業した(新聞紙上にも載った)。
経営者夫妻はそこそこ老齢で、再興は厳しいかと思われたが、何とか再建され私もホッとした思いを持った内の一人である。
しかし、またじきに休業の張り紙が扉に貼られた。
(以前、とあるサイトでこの店のサービスに対する心無い書込み記事を見た。客の入りにかなり影響を及ぼすサイトと思われ、たまたま注文対応に不手際があったからといって一一腹を立て書込みをするのも大人げのないことだ。地域住民密着型の一中華料理屋に、洗練されたサービスを望むのも如何なものか。)
ある日の夕刻に下の娘と散歩中、向こうからこの中華屋夫妻が自転車を引いてやってきて、挨拶を交わした。
「腰を痛めちゃって、立ち仕事が辛くってね。」
独特のイントネーションを持つ話口調で説明してくれた御主人に「また頑張って、店開けて欲しいわ」とは、とてもよう言わなんだ。
家内にその話をすると、どうやらご主人は福島の出だそうで、あの抑揚は福島弁だった。なぜ岐阜くんだりに?
きっと御親族のうちには2011年に被災された方がおいでだろうし、またご自身にも自営サービス業特有のあれやこれやが降りかかって楽な日々ではなかったことと想像する。
人生ホント色々と、ある。長きに渡ってお疲れ様でした。
【追記;この後じきに奥さんが癌で亡くなられた。ご冥福をお祈りします。20170306】
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