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客の入りが悪くて閉店の憂き目に遭う店主が、これまで来てくれた客に対してサヨナラパーティーをするという。そういうタダな時に限って客がどっちゃり来店して、どんちゃん騒ぎが嫌いな店主は店を退出して公園で一人日本酒をラッパ飲みするという話。
う〜ん判る、この気持ち。
ここ近年の海外遡行同人総会は、同人を興した当初の趣旨も薄れがちでこれと似た傾向が見えるので、私も公園でラッパ飲む日が来るだろう。
そもそも群れて騒ぐの好きでないし。
私が「酒のほそ道」という漫画を手にしたのは、そもそもこの「ラズウェル細木」と言う可笑しなペンネームの漫画家を「ジャズ漫画家」として認識していたことが先で、ジャズ批評誌の連載を纏めた『ときめきJAZZタイム』を面白く読んでいた。当時は「くぼたケーガ」という名も使っていたはず。
氏は大のジャズファンで、レコード収集もするコアなマニアのはずである。御本人の意に反して、ジャズよりもグルメの方が漫画として当たってしまったようだ。受け皿のパイが違い過ぎる、ジャズと食とでは。
なおペンネームの由来は、トロンボーン奏者ラズウェル・ラッドと、バイト先で世話になった細木さんから借用したとのこと。
2002年3月30日に海外遡行同人の集まりで日本百名谷にも挙げられた鈴鹿の「宇賀渓ホタガ谷」を、何の偶然か百名谷本で推挙した当の御本人である茂木完治氏に引率されて遡行した。遡行内容は・・・・ん？名渓？。その帰途立ち寄った養老辺りの古道具屋の、乱雑に配された雑誌コーナー段ボールにこの漫画を見出した。僅か30円だった。ラズウェル細木がグルメ漫画かよ、と。
グルメにエステにバカンスに興味無い私は大して漫画を面白がる質でもないのだが、この漫画に限って不思議と一通り読んでみたくなり、古本屋に行ってはチョコチョコと集め出し、遂にはコツコツ最新刊39巻までのコンプリートと相成った。私の漫画コンプリートなんて「龍(RON)」と「宮本から君へ」と「虹色のトロツキー」位なのに。
今では、集め始め当初にはこの世にも居なかった息子も、親子で互いに小ネタで盛り上がれる位には成長した。
「う」も面白く読んだ。岐阜で一番有名と言ってもいいウナギの名店「しげ吉」にアルバイトに行っていた姪に贈ってみたが「応答なし」。
旅先のチベットで出会った、現在岩手は二戸で病気療養中のエッちゃんに八戸サバ寿司情報の載った酒細号を贈ったら大層喜んでくれた。たまには美味しいものでも食べて早く良くなって頂戴。
当の「酒細」だが、一桁台の巻が読んで面白い。
岩間宗達とカスミちゃんは、いつ結婚するのかしないのか？
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