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家内と共に、母の入院に際しての面談を受けにGN病院へ。
緩和ケア病棟の田植看護師(仮名)に引率されて3階へ。
15:30より面談開始。対応は東村医師(仮名)による四者面談。
母のかかりつけのグリーンホスピタルの縦山医師(仮名)からの申し伝え有り、事の次第は伝わっている。
縦山医師からの紹介状は、母の入院の緊急性を第一に伝えたもので、それは何より我々家族の負担を思っての書き口調だったが、当日の我々に対する東村医師による聞き取りの段では、今朝方の夫婦間での話し合いにもあった「母の意志ある内(また、嚥下できる内)は、出来うる限り自宅での看取りを優先したい」と伝えて「あら、そうなの」となった。
自宅療養中に気掛かりなのは緊急性の問われる母の急変であるが、これまで問うた医師がことごとく「それはまぁ、色々ある」と言葉を濁してきたにも拘らず東村医師は、家内の医療関連業務従事の匂いを嗅ぎ取ってか「誤嚥、嘔吐、痙攣、意識不明」と具体的に挙げてくれた。
我々夫婦が自宅看護を希望する反面、負担にも感じはじめていることを勘案して『レスパイト・ケア』という選択肢をご提示くれた。
介護で言う「ショートステイ」の看護版で、家族に負担が生じた際の逃避場所として気軽に活用できる短期入院の手法だとのこと。これは要予約で、医師による入院判定会議があり希望者の優先順位を決定するものとの事だが、ウチにとっては在宅看護での「挙手」となるので優位性は高いとのこと。
家庭内での仕事や養育を盾に看護介護の負担が発生するや否やすかさず入院の選択をするのも一法、けれども日本民俗心情の面から入院させることへの呵責の念が生じるのもまた正直なところで、自責と容認の心の駆け引きの中でこの「レスパイト・ケア」を免罪符といったら言い過ぎか、"落とし所"として腑には落ちた。後はこのカードの使い方となろうか。
東村医師は随分と砕けた感じの医師で、その雰囲気が緩和ケアに配属される特性なのでは?とは家内の見解だった。
一見して俳優の萩原流行(ながれ)のような、藤子不二雄漫画の"ラーメン"小池さんのような、それでいて以前居た同年同僚の早矢仕のソックリさんだった(面立ち、眼鏡、毛量、話口調、利発さ加減)。
その後、家族についての聞き取りが有り、東村医師退席後は田植看護師による入院に関する説明を受けて16:30面談終了。
東村医師と田植看護師の関係も好ましく感じられた(医師に対する看護師の忌憚ない物言)。
緩和ケア病棟のある近郊の病院で挙がった4選択肢の中から、私の通勤路に乗ることでこのGN病院を筆頭としたが、幸いにして最適選択だったと思う。
これまでの医療従事者との対面時にもあったことだが、我々の看護介護の労苦を厚く労うお言葉を幾度も頂戴し、帰路の車中で心から報われる思いがした。
たかが半年のことと笑われそうな話だが、これまで経験の無かった精神への強い負荷と慣れない看護を経て、行き詰った先に医療制度の中でとはいえ数々の心ある方々の支えを受け一条の光明を得た。
これもまた、カタルシス効果の貴い経験の一つだろう。
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