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家に寄り掛かる結構な山桜（とウワミズザクラ、アカメガシワ×2）の木を、山手に倒し込むその準備だったのだが、易しい仕事ではない。
枝の広がるその大きな桜の木を、山手に伐り込むためにはその木が他の木に引っ掛かることなく倒れ込むスペースを作っておく必要がある。
そのスペースを作るために、その倒し込む先にあるコナラの木を更に倒し込むスペースが必要になるのであって、そのスペースを作るために、、、、と、キリがない。
ここでプロのプロたる所以の、伐採師としての技が要求されるのだが、今回はその倒し込む先のコナラすら伐ることなく、ピンポイントの伐倒でしか入らない極めて狭い範囲にその桜の木を収めようという仕事である。故に、今日の段取りもそう時間はかからなかった。しかし、失敗は許されない。
段取り七分？ いや、段取り八分で。
何年振りかの伐採仕事だが、頭でなく身体がその仕事を覚えていて、自然に身体が動く感覚が心地好かった。
身体クタクタ、蚊に食われまくったオデコボコボコなのだったが。
林業仕事のタフさを伝える記事が少ないので一般の方にはその過酷さを理解することはできないと思うが、7月に鹿島槍から下山して立ち寄った大町山岳博物館にて購入した遠藤ケイ著「熊を殺すと雨が降る」の第一章、山の仕事の「杣」にはかなり上手く書かれていた。
『並外れた過酷な労働を強いられる山仕事は、、、、年季の入った技量と共に、強靭な体力と肝の据わった豪胆さが不可欠だった』とある。
本番は来週、楽しみである。
キツイけど、面白い。いや、山と同じでキツイから面白いのか。
ちょいと素人な質問なのだが、根元から切り倒すんじゃなくて、上からちょいちょい丸太切りしながら降りてくるっていうのはあんまりやらないの？桜は折れやすいからやらないとか？？
テレビではそういうのを「空師」なんて言うそうだが(我々は面映ゆくて言わない)、その手のやり方は�“欧蟾�む場所が無い場合や�▲�レーンを持っていて且つそのクレーンを据えられる場所があって、段取り不要の中吊り仕事で済ませられる場合に採用する。
でも伐倒者には相応の技量が求められ、YouTubeなんかにはその手の失敗(事故)事例もあるように、かなり危険な作業でもある。クレーン持ちの事業体でないと空師的なスタンドプレーは出来ないし、金銭的に合わないのよ。何度かやったことがあるけど、伐倒者ばかりに過度な負担が掛かって安全衛生上はかなり劣悪で、楽しさよりも精神的負担でマイナス作業です、あれは。
ここまで書いてきて思い出したが、そんなキツさをやったこともない社長が軽くみるもんだから「全く、やってらんないぜ」と退社した理由の一つにもなったナヤ。
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