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雨で仕事は休みとなり、今日まで上映の松本清張原作・貞永方久監督映画「球形の荒野(1975)」を観にそのロイヤル劇場へ。結構な降りのため、観客は私を含め二人のみ。
今の今、G7広島サミットが開催されている中で、本映画は広島・長崎への原爆投下シーンが導入に使われ、その出だしのナレーターは岸田首相、ではなく田宮二郎だった。外務省欧亜局課長として岡田英次、大のジャズ好き藤岡琢也も登場する。芦田伸介は、私にはジャズサックス奏者の「スリーピー松本」英彦にしか見えなかった。なお、監督である貞永方久氏は、前回の日記に登場した故・原�錣汎韻犬�九州大学出。最近目にした、蹴上の都ホテルも舞台となった。
唐招提寺で記帳を促された芳名帳に、亡き父親の筆跡に酷似したある男性の名を島田陽子が発見することから物語が始まる。その父親が手本としていたのが、中国の書道家【米芾（べいふつ）】だったという。
二年前に亡くなった戦史研究家での作家の半藤一利氏は、松本清張だとどれが一番好きかとの問いに本作品を挙げていたという（映画作品のことを指しているのかどうかは不明）。これまで観てきた松本清張モノに外れはなかったが、ハンドー氏ならずともこの作品は暫く記憶に残りそうだ。最終日に、観られてヨカッタ。
尚、本映画のキャッチフレーズは「地球は荒野でしかないのか？」
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