過去3回訪問。最近では、2019年4月に利用。
2003年11月月、初めての訪問の記録記。
福島県】奥土湯・川上温泉 大小5つの風呂に客10人
ときどき、温泉宿の報告をしています。
11月21日(金曜日)に、福島市の奥土湯・川上温泉に行ってきました。
奥土湯は、土湯温泉から急坂をふくむ車道を1キロほど登ったところにあります。荒川上流の荒れた沢沿いに、4軒ほどの小さめの宿が点在していて、一番奥が川上温泉です。
宿には、予定通り午後4時に到着。赤い屋根、板壁のひなびた造りです。増築を重ねて内部は不規則に曲がりくねり、いくつもの階段をふくめて、やっと部屋にたどり着きました。平日ながら「13000円から18000円」と言われ、13000円で予約しました。
通された部屋は、上がりに2畳ほどの小さな畳の間があり、襖1枚さらに開くと、6畳間と、窓辺の椅子の2畳ほどの間とがありました。古く、狭いけれど、よく掃除されていて、気持ちがいいです。
さっそく風呂へ。川上温泉には、5つの風呂があります。まずは湯の花が舞う家族風呂その1へ。曲がりくねった廊下と階段を、一番南端まで行き、2つ並んだ家族風呂にたどりつきました。ドアを開けると、心地よい湯の香り。畳0・8畳ほどの浴槽で、鉄管から湯が注がれています。
単純泉、58度。表面は熱いけれど、底の方まで桶で全体を撹拌したら、よい湯加減になりました。その代わり、透明だった湯が底から湯の花が舞い上がって、華々しい状態になりました。
川上温泉の隣には、わずか20mほど離れて、東海温泉。ここの湯が、実はこの家族風呂と同じ湯の花が舞う風呂です。家族風呂の源泉はこの温泉に一番、近いために、同じような風呂になっているのかもしれません。
夕食前に、今度は「半天岩窟風呂」(単純泉、93度)へ行きました。びっくりしました。浴槽は木造りで、T字型。上辺(ヨコ線)の部分が露天、もう半分のタテの線の部分が岩壁を掘りぬいた洞窟風呂になっています。T字の2つの線のタテも横も長さは8m、幅は4mほどあり、岩壁側から注がれた湯は、露天の側でザーザーと溢れて流れ落ちています。
入ったのは、私一人。冬枯れの山肌の眺めもよく、なんともぜいたくなひとときでした。
各風呂とも2時間ほどごとに男女交代制です。
妻が、「万人風呂」の大きさと深さに感激して部屋に帰ってきました。
私も、夕食後、またもや一人で、独占して入りました。泊まり客が10人ですから、お風呂でかちあうことは、めったにないのでしょう。
なるほど、大きな風呂です。縦13,4m、横7メートルほどでしょうか。深さは1mで、子ども用に浮き輪も用意されています。単純泉、57度、太い樋からどうどうと湯が注がれています。若だんな氏によれば、幾らでも注げるけれど熱くなるので加減しているのだそうな。この湯は、松島菜々子を始め多くの女優さんも訪れたところですが、「超かけ流し」で「平均滞留時間」(毎秒10リットルとしておよそ3時間か)からみて、なにをのぞむべくもありません・・・・・・。
構造や大きさが、一番、気に入ったのは、万人風呂の隣で同じ泉質の「あすなろ風呂」でした。ほどほどの大きさの木の浴槽は、やはりよく掃除されていて、落ち着いた気持ちですごせました。ここは翌朝、入りました。
家族風呂その2にも、翌朝はいりました。泉質(香り)はやはり、ここが一番です。
食事のことですが、値段の割には山菜やきのこ中心の、素朴なもので、私の好みにはあいました。
夕食には、熱々で、岩魚のから揚げ、カニの甲羅のマヨネーズ焼き、それに芋汁が出てきて、おいしかった。他に菊の花の胡麻和え、アミタケのおろし合え、どんこシイタケなどの煮物など12品。
朝食は、6品と、ナラタケ、キシメジなどのきのこの味噌汁。
温泉卵は地鶏で黄身が濃い黄色。ほうれん草のひたしには、春に漬け込んだフキノトウを刻んでふりかけ、いい香りでした。
ご主人は、冬虫夏草の膨大な数の標本をつくり、展示もしています。
川上温泉は、昔の温泉の風情がのこっているものの、宿代だけが時勢にならって上がってしまったというところでしょうか。翌22日(土)からは満員とのことでした。
2003年11月24日 tanigawa
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