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この宿は、中津川の激流をはるか下に見る断崖の上に立地している、日常と隔絶した場所。四季の幸を食すことが日常そのものという場所のうえに、ご夫妻で採集も仕込みも一手間かけているため、一品ごとに聞くお話はとても勉強になります。
季節も頃合い。シリーズで秋山郷の一品を、お伝えしていきます。
順序は逆になりますが、まずデザートから。
高山植物のイワナシ（写真１枚目）です。山暮らしではこれも食べる対象。
実が、果物の梨に似ている（写真２枚目）ところから、この名があります。
イワナシの実は、直径８ミリ前後と小さい。その皮をむき、実を焼酎に漬けこんで、保存しつつ食べる。
私は、杏仁豆腐の上に、イワナシの実が載せてあるのを出されたときに、その実がなんであるのか、わかりませんでした。イワナシの実の皮を剥いだもの、と聞いて、「そうだ、図鑑によっては、実が食べられると書いたものがあった」と、思い出しました。
一個、味わって、甘みと酒の香りがしてきました。
その香りは、杏仁の香りと混じり合って、よく合います。
５，６個がのせてあるだけのイワナシです。が、杏仁に負けず、存在感があります。図鑑では、甘みがあり食用になると書いているものもあります。
私のサイトでも。
http://trace.kinokoyama.net/flower/2tutuji-ka/iwanasi.htm
山間の集落では、山がもたらすいろいろな果物の１つとして、このイワナシの味も大事にしてきたのでしょうか。
宿の翌朝は、秋山郷側から、苗場山の前衛峰をめざしましたが、その登山道では、イワナシの花がもう咲いていました。
イワナシの実をお料理したの、始めてみました。
スグリの実みたいですね！
sakusakuさん、私は目の前に出されても、何が載っているのか、わかりませんでした。
スグリですか。青いうちは、感じが似てますし、食べられるところも同じですね。
イワナシは、自然の果実をかじっても、梨の風味があるそうです。
花もまた、愛らしいですね。
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