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三岸好太郎を取っ掛かりに始めた日本近代洋画鑑賞だったが、三岸繋がりでその初期に出会ったのがこの作品だった。
このありふれた一風景画に、不思議なほど惹きつけられる理由は何だろうか？と考えたところ、どうやら強い色使いにあるようだ。
その後もこの赤銅色（しゃくどういろ）は、絵画鑑賞に於いての個人的な関心事で有り続けた。
最近の岳人誌1月号表紙の畦地梅太郎の版画作品もそうだったし、畦地には他にも朝焼けを表現した際の同様の作品もある。また、三岸の「道化師」にもこの色遣いはあったし、少々気配が違えど麻生三郎もこの手の色を意識して使用しているケがある。
何故だろう？
血にも似た、この独特の色。
関係ないが「一途なクライマーの赤銅の二の腕を信頼する。」という文言が、和田城志氏の文章にあったのを思い出した。
赤銅（しゃくどう）とくれば我は海の子の五番が好きです。
幾年こゝにきたへたる
鐵より堅きかひなあり。
吹く鹽風に�遒澆燭�
はだは赤銅さながらに。
このまえテレビでジャム作るおばさんが赤銅の鍋使っていて、ほしいと思いましたが高そうです。
106年前に作詞された唄なので、当時はまだ「赤銅の肌」という形容詞的用法はなく「赤銅さながらに」という表現になっているのか？
赤銅の鍋というのは表面の色ではなく、金交じりの合金鍋なんですかね？
それは高そうだが、熱伝導が凄そうで、ジャムも飛び切り美味いのが出来るはず。
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