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伐採跡地の更新確認と、この春の雪起こし作業の要不要を確認するために。
思えばここは私が初めて任された皆伐地で、山場の悪い1ヘクタール超の斜面での大径木伐倒に大いに苦労した記憶が残る。
【あの時に伐倒補助で付いてくれたオジサンUさんは、今どうしているだろう?仕事の過酷さと、当時の親方との折り合いの悪さから退社してしまったが、人柄も良く、体力もあって残って欲しい方だった。休憩中に親子キャンプの話なんかをしたのも今となってはいい思い出だ。ただ、もう一つ主体性を持って仕事に臨む方だと尚良かったのだが】
奥山までの通い道の唐鍬開設から、架線集材での段取りを考えた牽引具使用の伐倒・枝払いまで、暑い熱い盛りの季節にとんでもなく過酷な労働だった。
急斜面で、重いヨキ(斧)でヤ(楔)を打つだけでもヘタってしまう。
原動機付自転車程度の排気量の2ストエンジンを搭載したチェーンソーを、頭の上の高さ以上に持ち上げて追い口を伐るなんて芸当も、やらざるを得ない事業地だった。
(ガタイのいい二十代の若者にはうってつけの仕事なので、力を持て余した若手サービス業従事者などには強く推奨する。大径木を伐れるなんて誰にもできる仕事では決してないので、特殊技能を身に付けて汗みどろおが粉まみれの誇り高い人生を歩めるはず、です。)
架線集材のシステムについてはここでは置くが、簡単に言えばワイヤー架線の張力と、集材機と呼ばれるトラックエンジンを搭載した巻き上げ機械を活用した材木の集材システムといえば伝わりましょうか。
本線と呼ばれる主索架線の先柱とする大きな樅の木の傍に、イタヤカエデのまま大きな木が立っており、その根元に開いた穴から水が湧いていたのを段取中に見つけた。
そのイタヤカエデの木も、集材線を張るのに障害となる木だったために伐らなければならぬ木の一本だったのだが、急傾斜地に根を張ったその木をどうにも伐ってしまう気にならず、架線担当のオジサンとの協議により伐らずに済ませた。
伐後六年、再訪して一番の気掛かりはこの穴湧水だったのだが、穴こそ崩れてしまったものの相変わらず湧出さす水穴を発見した時は喜んだ。
シロップの採れる板屋楓の根元から湧く水だけあって、甘いものに感じた。
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