「お熱いのがお好き」という邦題があるように、マリリンモンロー主演映画の劇中歌のジャズ・インストバージョン。
最近発売なった雑誌「Jazz Perspective VOL.12」に、神尾氏がディスクレビューを載せてみえたことも手伝い、安さもあって購入して聴いてみた。
名ギタリスト、バーニー・ケッセルのリーダーアルバムだが、ジャケ写に小さくfeaturing Art Pepperとあるのがミソもミソ。
アート・ペッパー、イマイチ派の私にはこれぞ入門編、と言ってもいい程の仕上がりだと感じた。リーダー作のフロントで吹きに吹かれてもすぐに満腹してしまうも、何人も居並ぶソリストの中からかようにヒョイッと現れるとその中身詰まった音の塊が実に心地良い。リーダー作ではない「踊り子」や「お風呂」のマーティ・ペイチ盤でも同様の事が言える。
ラッパのジョー・ゴードンもカラリとした好フレーズを連発しまた、渋々ピアニスト、ジミー・ロウルズが何時になくハッチャケている。
ドラムスのシェリー・マンの手堅いサポートの下で音楽が展開されているのは言わずもがな。村上春樹氏に云わせれば「バックに徹して、ここを先途とあらゆるおかずを持ち出し、背後から全員のケツをびしばしと叩きまくる」(氏の『ポートレイト・イン・ジャズ』のシェリー・マンの項は読んで実に楽しい)。アレレ、リーダーを褒めていない。いやケッセルもヨカです。
数日、こればかり聴いていた。
海岸沿いのドライブで音量大で聴いたらさぞや気持ちイ〜イ、に違いない。
道南の日本海岸もいいけれど、そこよりかは福岡郊外の糸島あたりで聴くに良い音楽ではなかろうか。イイとこだったな。
表紙のネエサマ達のように、明るく朗らかに行きたいものだ。
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