今回も使用したラテルネのゴムバンドがビヨンビヨンなのは、その際に汗に塗れた結果だったと思う。
(当時購入のペツルのヘッドランプは10年使えている位だからモノが良かったが、ここ最近のペツル製のモノは接触不良等の粗悪品が多過ぎる)
台湾遡行での下山時にもこういった状況はありがちで、何度も記憶にある。
3000m級の山岳部を乗り越し、延々と続く下山路で時間切れて日が暮れて(山がデカイんだ)ラテルネ行動後、ヘトヘトになって宿泊地についてからも「水が無い」で水探しが始まる、と。ホント、ヤレヤレだったな。今となっては良い思い出だ。
「日が暮れたら歩けない」ではなく、日が没しても歩けるようにしておく備えや経験があれば、焦ることなぞ何もない。
今日日のオリンピック選手がよく言う「楽しみたい」発言は好ましく思えないけれど、窮地を遊技場に、ピンチをパンチに、いやピンチをチャンスに、いやピンチをファンに替えられそうな余地がここには在る。
今回は結果的にではなく予定通り(「想定内で」とは言いたくない)に登り始めからして闇の中で、白山に於ける国道級メジャールートに甘えて安直に決行してみた。ラテルネの電池はすべてを新品に交換し、オデコのみならず手持ちの分まで用意して出掛けた(結局、手持ちは使用せず)。折良く流星も観られるとあってこれ幸いと実践したのだった。
目の前の照射部分だけが可視範囲で、野生動物の存在や、風による木々のザワメキ、葉の擦れ等々、他所事に気取られること無くそこのみに集中して歩を進めることとなる。
上手く表現できないけれど、寝不足も手伝ってか「覚醒」するような作用を体感した。
何かに敏感になる、というよりかは逆に鈍化に思えたものの、脳の奥が「イーーーーッ」となる【中島らも著「アマニタ・パンセリナ」より】感じは多少なりした。うまく表現できないモドカシサがあるのだが、ナチュラルハイとはまた違った趣があった。
いや、実に楽しい体験だった。
山はまだまだ面白い。
今度は是非、一人で体感してみたい。
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