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不思議にも、手近なラックに収まっていたのを抜いて手にしてシックリきた。何せ尺八ジャズだ、元日感も満たしている。
お陰で薪割が捗った。如何様に?
ジャズと言えばジャズ、またそうでないという言い方もできよう。
ここで邦山の脇を固めるピアノトリオがまたおヨロシイ。
ピアノに菊地雅章、ドラムスに若き俊英の村上寛、そしてベースがゲイリー・ピーコックGary Peacock!
★Gary Peacock;ゲイリー・ピーコック、略して下痢ピー、いやゲリピー。ゲリピコも可。
1935年生まれ、存命で御年81歳。このベーシストの経歴で語られるのは1970年から72年までの2年間、日本は京都に滞在し、その間『禅』の影響を強く受けて自然食生活を送ったといわれる事。そして1964年にアルバート・アイラーAlbert Ayler「Spiritual Unity」にベーシストとして参加し、名声を挙げたことが第2点。
京都の古書店の2階に下宿し、玄米食の自炊生活と日本語学校に通う質素な暮らしぶりだったそうで、下段で解説の写真は日本での生活の日々を簡潔に表したものという【写真右端】。
これまた私の生年に開業した京都の老舗ジャズ喫茶YAMATOYAとの関わりも話として聞いたことがある。記憶では、2000年11月3-5日の京都は由良川源流に遊んだ帰途、私のリクエストもあってその同行氏に連れられ遊んだ。リクエストは敢えてせず、写真で拝見したことのある店主にもお声掛けはしなかった。
以前「銀界」を起点に、バックのこのトリオで収録しているCDも買って聴いていた。
●Eastward/Gary Peacock trio
フォーマットから、リーダーであるベーシストを褒めるのには些かの苦しさが有るので、いきおいピアノの菊地氏が絶賛されることになる。対して、誰も褒めないけれどここでの村上寛氏のドラミングは当時22歳としてはかなりの出来だと思う。「銀界」共に私の生年と同じ1970年録音で、影響を受けたはずのチック・コリアChick Corea『Now He Sings, Now He Sobs』が1968年3月リリースなので当時の日本に於いては時代の先端を往く作品と言っていいだらう。
●Voices/Gary Peacock
こちらは1970年11月の朋友アイラー非業の死を受けた3か月後1971年録音で、収録曲も1.イシ(意思) 2. 梵鐘 3. ホローズ 4. ヴォイス・フロム・ザ・パースト 5. 鎮魂歌と字面からして重い。裏ジャケには古びた俎板、野菜と菜切包丁が転がる写真が配らわれている【写真右端】。
ゲリピコは、挙げた名声にも拘らずドロップアウトとも解釈できる我が道を往き、結果ジャズの世界で復活し、あのキース・ジャレットトリオで幾度も来日を重ねて、その公演を目にした方も多いのではなかろうか。
◆ゲリピー語録
「ベースを初めて手にしたとき、両の腕は正しくベースを弾きはじめ、それ以来わたくしはベースの練習というものをしたことがない」
「アイラーの音楽のエネルギーはどこから来てるんですか」という近藤等則(tp)の質問に対し、ピーコックは黙って股間を指差したという。
題名を敢えて「股間」にしなかったところを、私ノリピーのゲリピーに対する敬意表明と解釈頂きたく思う。
かつて渋谷のジャンジャンで生の邦山を聞いたことがある者として、思わず飛びついてしまったが、「下痢」?だったとは。。。macchanらしいと言ってしまえばそれまでだが、格調高い論評を期待したのだが。
maasuke1様
うおっ、あの前衛劇場で邦山を聴いた、と! 高田渡や遠藤賢治なんかも出ていたそうですが。あ、竹山も。
邦山にはyou tubeにtake fiveを演奏するものがありますが、只者ではアリマセン。人間国宝に対して失礼ツカマツリマシタ。
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