ノラ - まっちゃンさんの日記-ヤマレコ

2017年02月20日 09:43看護全体に公開

ノラ

　先だって、母の見舞いに緩和病棟へ行き、その日は夜に用事あって小早やに御無礼しようと退室の矢先、向かいのバアチャンが何時も大事そうに手元に置くラジオから野良、いやノラ・ジョーンズの曲が流れてあれれ、動けなくなってしまった。
　折悪しく、いや折り良くFM局のノラジョン特集だった様で、ズラズラと流れ続ける曲たちに、夜の用事も差し置いてソファに座り直し聴き入ってしまった。

　声がイイ。
　顔もイイ。

　聴き始めの私のキッカケが何だったのか、今思い出そうとしている。
　美濃和紙の里会館で一緒のスクールを受けたポルトガル在の江波戸君に教わった小曽根真(P)の音楽番組「OZ meets Jazz」で知ったか？【(鈴木)ちなみに)今は無きこの音楽番組には、殊ジャズボーカルについては驚く程耳達者な？プロデューサーが居た】
　ディスクは、2002年4月11日に発売された日本盤が出るより早く、輸入盤で名古屋のHMVで購入したはずだ。
　視聴して「これはこれは、、、！」私にしては珍しく、即決買いだった。

　そのデビュー・アルバム『カム・アウェイ・ウイズ・ミー』、当時はジャズボーカルのカテゴリーで売り出し攻勢が掛けられていたが、聴けば分かるけれどジャズというよりかはジャズフォーマットでのフォーク/カントリーミュージックと言うべきだろう。
　その内容が問われる以前に、瞬く間に大ヒット！　そして大ブレイク！
　
　声がイイ、顔もイイ。

　彼女の父は、インドで最も有名な音楽家のひとりでビートルズにも影響を与えたシタール奏者ラヴィ・シャンカル(1920-2012)で、ノラはかなり年いってからの子だったはず。1979年生だから、59の時の児か。梨園でもそう言うそうだが、年いってからできた子に才能豊かな者は多い、げな。
　インド系の血が入り如何にもエキゾチックな御顔立ちで、それとは無関係にノラジョンの若いころの写真はここ近年の広瀬すずに極めて似ている。ということは、ウチの娘②とも似て、、、、、、はいない。
　ノラ3才の時に両親が離婚し、ダンサーだったママの看護婦仕事事情で兄弟もいないノラは家で一人となり、母の持つ膨大な数のLPレコードで寂しさを紛らわせたという。
●「ママが8枚組ビリー・ホリデイのアルバムを持っていて、アルバムの中から、好きで何度もなんども弾いた曲の入ったディスクを取り出したの。『ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド』（"You go to my head"）が大好きだった」　
●「16歳の誕生日に地元のコーヒーハウスで初のギグを行い、ビリー・ホリデイの持ち歌『アイル・ビー・シーイング・ユー（“I'll be seeing you”）』をエタ・ジェイムズのイメージで歌う。」　★エッタ風とはどんなイメージだぁよ？

　ウチの現場作業員の斧君(仮名)は、各務原ノ高校(仮称)を卒業後にメリケンの学校へ語学留学したそうで、その際にノラジョンとクラスを同じくして机を並べたことを、ジャズが好きだという私に幾度も自慢したものだった。
　斧君にジャズの、いや音楽的素養がもしも備わっていて、シンガーとしての彼女の破格の素質をプロデューサー視点でズバリ見抜く力が有ったらば、今やこんな美濃の山を仕事の場としてウロウロしていなかったかもね。（鈴木）ちなみに、高校時代はレスリング部だったそうで彼もまた餃子耳君だ。

　今日もどこかで彼女の歌が人々に幸せを運んでいるはずだ。

　この日記を、私同様にその日その時廊下で足を止めて聴き入っていた石原看護師に贈る。

2017-02-18 山城

2017-02-20 雨水

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