今朝方も降雪あって、百々ヶ峰から連なる対面の山が白くなっている。
岐阜といっても美濃地方に於いては近年の温暖化傾向によって3月降雪が無い年も増えてきたので、珍しい程ではないにせよ「ホホゥ」位には思える。
昨日は吹雪かれた。
どうしても昨日日中に採取せねばならない山データがあったためにGPSロガーを頭に乗っけて歩いてきた。
山に向かう道すがら、こちら下界では青空も覗いて晴れているにも拘らず、北山を見上げれば北西方向から雪雲がモワァと今しも流れ込んでくる様が見て取れた。厭な気もしないけれど、これからアレに捲かれるであろう想像をして山に車を走らせた。
先頃開設した林業専用道の、地図上での線形取りと進捗管理の為に道上を歩き出すとやいやいや、いぎなり降ってきた。500m程歩いた尾根状に出るや、雪礫が横殴りに頬を打ち、通り抜ける強風が唸って杉桧の樹林を大いに揺らし、その緑と作業道で茶色かった世界があっと言う間に白の世界に転じた。
これを吹雪と言って差し支えなかろう。
もしやお母はん、怒ってる?
「なごり雪」は、春が来てからの雪の意とあるので解釈上は立春以降となり、今回をなごり雪と呼んではいけないだろうけれど、雪礫に頬打たれて亡き母に対しての「名残」を思った。
●なごり【名残】
1 ある事柄が過ぎ去ったあとに、なおその気配や影響が残っていること。また、その気配や影響。余波。
2 人と別れるときに思い切れない気持ちが残ること。また、その気持ち。
3 物事の最後。終わり。
4 亡くなった人をしのぶよすがとなるもの。忘れ形見。子孫。
私にとっての二・二六事件、母の今際の際(いまわのきわ)に立ち会うこと叶わず、あと一歩のところで間に合わなかった。
手を握って付いてくれていた中島看護師は「息子さんの階段を駆け上がる音を聞いて、安心して旅立たれたのだと思いますよ。」と声掛けして下さったもののこれは常套句であろう、スッキリとしないものが「名残って」しまった【↓】。
先一昨日姉が見舞った際に、朧げな親父が割合好調の波の上で我々夫婦を大いに労う言葉を発していたと伝え聞いて、気が晴れた【↑】。
一昨日の母の担当だった西村医師にお礼を述べに伺った際には「お母さんは口に出さず我慢強い人でしたから、息子さんに心配を掛けないよう表には出さなかっただけで実際には痛みに苛まれていたのかも知れませんね」と言われて頭をハンマーで殴られたような思いに至った【↓】。
昨日は、自宅看護中に点滴等で世話になったヘルパーステーションに御礼に伺った際、主任さんから「入浴、頑張ってみえたもんねぇ。お母さん本当に嬉しそうな顔してみえて」労われて涙腺が緩んだ【→】。
『 海豚が 揺れる思いの なごり雪 』
お母はん、怒らんとまぁ、こんなんで勘弁したってくんせぇ。
余談だが、最近の子供たちはイルカ氏の「なごり雪」をパンクでやるそうで。
パンキッシュにはいけそうもないけれど、今度俺もジャジーに唄ってみようかな。
母の故郷の裏山の、美濃の誕生山で。
おっ、これ書いている今しも、返事してくれたかのように外が晴れ上がってきた!
勘弁してくれたかよぉ。
おもいっきり歌いなはれ。
この曲は私のハーモニカレパートリーのひとつでもあります。
maasuke1様
ありがとうございます。
これもレパートリーですか、ハーモニカ演奏は難しそうですよ。
最近、クロマチックを手にいれてから、飛躍的にレパートリーが増えました。
macchanもひとつぐらい楽器を持つと、山を見直すかも知れない。奥美濃には、音楽が似合う。
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