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現林業職に就く前に、私はとあるアウトドア会社の面接を受けた。ビビビ氏が就業経験の有る会社である。
2004年に結婚もしたし子も成した、2006年塾経営を閉めた私に果たして何ができるのか?
山しかない。
実はそのアウトドア会社を受ける前に別の就職にチョット失敗していた。中国大陸遡行から帰国して余りに採用が決まらなかった為に業を煮やして自らの適性を測ることもせずに飛び込んだ食品加工会社で、どんどんと責任を負わされていく過程に十年先の自分の姿が全く見えずに退職した。
その退職後は妻子両親に対する負い目もあって暫く栃木へ、家内の実家を手伝った。ただ、私の弱い心は容易く見透かされて「クニで頑張るんだな」親父さんは背に温かく声掛けしてくれた。あの時、妻の両親はよく耐えてくれたなぁ。私が親の立場だったらその男に「別れろ」と短いアドヴァイスを呉れていたかとも思う。この訪栃のタイミングで御嶽赤川地獄谷遡行の計画が挙がり、無念にもそこどこなく断ったことを強く記憶している。
帰郷して改めて職探しすると初夏よりは募集が増えており、某野外活動支援組織会社の求人もがあった。山!
この会社には以前ちょっとだけ縁があった。
山仲間で屋久島在の小薔薇氏(仮名)がここで受講した際に送迎したことがあって、夜の飲み会で社長の南山氏(仮称)を目の当たりにした。それ以前より氏が大学時代にカラコルムの難峰K7への遠征をして、それの情報がかの永田東一郎登攀隊長率いる東京大学スキー山岳部の初登頂(1984)に繋がっていること位は知っていた。
南山氏は場を掌握する話術や技巧に長け、成程これだけ名のある会社経営者だとその時は感じた。2002年初夏と記憶する。
2006年秋の曇天下、当会社の面接を受けた。南氏は風の噂で私のことも知っていて下さった。美濃に沢登気狂在リ、と。
今から思えば些かアッピールが過ぎたのだと思う。先日のクライミングの際にその南山氏と通じている石氏から「コダワリが強過ぎたから、って言っとった」とポロリ発言あったので。
私を入社させてくれたアカツキには、先年習ったyoneyama氏が能くするイグルー技をツアー若しくは講習に織り込む目論見もあった。
しかしそれは面接時には言わずに置いた。
(別件だが実はyoneyama氏と親しくする以前、NHK札幌局のアルバイトで松崎しげるの登場する番組のために依頼されて朧げにイグルウを制作したことがあった。これは確か探検部先輩E川氏からの依頼だったはずで、イグルウの白と「まつざきしげるいろ(#55)」とのコントラストが今も忘れられない)
果たして落とされた。何故?
随分と落胆しまた、不採用に腹を立てたものだったが、この極めて個人的な生き物である私がガイドなぞ適性があるはずもない。易易と見抜かれていたのだ。
(不採用に際しては、南山氏直筆の通知を頂いた。今更ながら感謝する次第です。)
その直後に現職である「美しや〜木材」を期待もせずに見に行ったのが実は本命だった。尚、こちらは面接無し即現場採用!であった。おいおい。
アウトドア会社に受かっていたら、今の自分は無かった。多分。
過酷ではあったが、林業の王道を征くこの会社でこその大径木を扱い、それを伐れるようには成っていなかった。
キヨっさとも会っていなかった。
社長とは、、、、どっちゃでもエエゎ。
以上「ああ、落とされてヨカッタ」話。
負け惜しみも含みまして。
かつて横綱の口上に「不惜身命」というのがあったが、macchanの「フシャク」は負け惜しみなんだ。以前の日記にもあった「負けて勝つ」か。人生万事塞翁が馬。
マースケ様
「不惜身命」;仏道のために身も命も惜しまないこと。
「負惜身命」;負け惜しみを言うためには身も命も惜しまないこと。
「人生万事塞翁が馬」;人の幸不幸なんて時間が経ってみなければわからないこともある。
えっ、どちらが良かったかは時間が経ってみなければ判らない!?
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