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携帯電話?現地確認のためのGPS?コーヒードリッパー? まぁ、いいケド。
サバイバル登山ぢゃないので、時計とラテルネは持つ。ライターとノコも持っていっていいよね、HBさん?
必要最低限で、ギリギリの線を見極めて選択するのが面白いのであって、三つ道具などは特にその線引が楽しい。
ハーケンなんぞ持ち出したらキリがない。そりゃバリバリの登攀沢や本チャンクライミングならば間引く訳にもゆくまいが、一個だけ持っていったナッツやトリプルが決定的核心部でココゾとパシッと決まった時にゃ会心の山行にもなりうる。そんな経験が私には幾度かある。
ショボ沢でも要懸垂とあって、50mロープを二本も持ち込む愚だけは避けなければならない。私ならそんなときは20mロープを一本だけ持っていく。まぁ、そのレベルの沢と理解の上で、だが。
何とかなる、いや何とかする。
各自一本分担のロープをザックに詰める段になって「重いな」で、ザックに入れなかった事が北ア餓鬼・高瀬川滝ノ沢〜東沢二ノ沢の山行時にあった。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-32681.html
登りの滝ノ沢はドッペルザイルで滝登りすることはまずなかろう(一本で事足る)、ただ下降の東沢二ノ沢には地図で見る分にかなりの大滝が垂れており、やはりロープは2本欲しかった。
でも、重い。
同行のN氏にゃ悪いが、ここは替わりにその分酒500mlを持つということで容赦願おう。50mロープ一本で何とか凌ぐのが楽しいんだぁよ。台湾や黒部じゃないんだから。
で、実際の下降の段で大滝が出た!
私の記録に拠ると、一つ目が4段50m滝、そしてそこから暫くで突如現れた大滝に到っては60+30+@の100m級のそれが、立派な水量を伴なって落下していたのであった。恐る恐るその落ち口に立つと、空間の広がりは想像以上で大層感激した。感激はいいが、ここは無事降りなければならない。
一本しか無いロープで、一つ目ですら2ピッチのトラバースの後に20m懸垂下降で降り立てた程だった。
100m滝に至っては山手側の樹林トラバースをイジこくこなした後、20m懸垂を3度行って滝を降りきることが出来た。
「macchan90がザイル持ってこねぇからこんな面倒になってまったヤンケ!」何て言わないのが流石は俺沢氏で、逆の立場なら身勝手にもドブつく(岐阜弁でネチネチ文句を言うの意)私だったかも知れない。
限定喰ったお陰で、山行に緊張がもたらされて一層思いが深まったことと思う。
面白かったべ、サッチー?
実は他にも同様の件が未だ有るのだが(海外)、ここではそれを言わない。
改めて言おう。
「山の装備は何でも持ち込みゃイイってわけでもない」
ま、何でも省きゃいいってもんでもないようで。
悩んだ挙句に持って行ったザイルを使わなかった時は、何故か残念な気持ちになるものなぁ。
逆に、簡単な沢の予定でロープ類を一切持って行かなかった時に、降りる沢を1本間違えて、無いはずの滝が現れた時は泣きそうになりました。その時は脇のブッシュをつかまりつつ、何とか降りられたけど。
まあ、最近はそんな山行はしてませんでしたが。
シェイク様
そうです、何とか降りれたのが楽しいんです。
下降ではどんな簡単な沢でも必携とするパーティーもあるようですが、その手の安直さがこの時代をつまらないものにしている側面もあると思います。拙文との関連はさておき。
でも、冬の細い稜線だと必携でしょうか。
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