所有の昭文社地図上に私がかつて赤丸をしておいたことがきっかけに過ぎなかったものの、高校時代から親しんだ日本百名水とあってやはり行ってみたかった。
吾妻川を対岸右岸に渡り、河岸段丘を上がり看板に従って林道終点ゲートまで。
風が吹くので参加者は岳父と家内と私のみ。児らはバアちゃんと待機とのこと。水筒持って水源へ。
その奥の沢型に大杉の木立が見えてきて、音を伴ってそこに結構な水流が見えてきた。近づけばその水流水源こそが箱島湧水であった。
祠のある立派な大杉の根元からドウドウと湧き出る、堂々たる名水である。これまでの紹介写真にこの素晴らしさを伝えるものが無かったことが不思議な程の在り様である。
地形から、榛名山由来の湧水だろうが謂れに寄れば山上の榛名湖に通じるものとされている。榛名湖からは沼尾川が流下しているが、この湧水は湖由来とするよりはこの川由来の伏流水とみるのが妥当に思う。私の中の榛名山登頂プランにこの沼尾川遡行がある。
気温に比してその水温は温かく感じられる程だが、夏なぞさぞや気持ちの良い空間を成すのだろう。神性こそ感じないけれど、地元住人にとって大切な場であることに違いない。
ここは車が入り込めず、他所ではありがちなそれらしい水汲み場所もないのも好ましい。名水地でよく見かける、水を占有するかのような水タンクズラリの"あの"振る舞いだけはいつ見ても慣れることができない。
火山性の山でよく見、味わうタイプの湧水を一杯だけ汲んで、往路引き返した。
これで良い年末と成せた。
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