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法要事は命日当日に遅れてはいけない、けれど早く行う分にはよろしいとの不文律があるようで、とあれば母の一周忌法要に合わせて年末に四十九日法要を行ったばかりの父の一周忌をも前倒しで併せて行った。これを「併修」あるいは「合斎」と言うそうだが、三回忌までは合わせるべきではないとの話もある。けれども一緒の方が二人も喜ぶことだろうという思いの元で菩提寺にも了承頂けた。。
加えるに、その寺より連絡あって気付いた祖母の二十三回忌法要をも合わせた。
この季節の参列を事前に取り付ける段で親戚連も年老いてきていることもあり、予め私と姉家族のみの法要とした。
喪主といえど特段することもなく、法要は恙無く済んだ。お寺都合で9時開始と早かったため、また姉家族からも言われたことも手伝い今回は会食の場を設けなかった。
法要済んで、姪達が言う。
「オヂさん、何その顔？」
私の顔は先日の山行で日焼けて黒く、オマケに早くも皮がメクれてきていた。
「あぁ、冬山行ってきたんよ」
「それって野口五郎やったっけ？ いや野口ナントカ！ ヒマラヤでゴミ集めてるっていう」
「・・・・・野口健のことか」
「そう！それそれ。」
端正なマスクの加藤保男、くらいは言って欲しかった。
これをもって喪が明けた。
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