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鴨志田穣氏の著書で、言うまでもないが氏は「毎日かあさん」西原理恵子の元夫である。
氏は2007年3月20日に肝臓癌により死去している。享年42歳とある。
本作は2006年11月1日に刊行された私小説、とあるがほぼ実話から引いていると思われる。
文中に深い考察は無く、だからであろう軽妙さを感じる中で読了した。
それだからであろうか、軽さの裏に潜む「死」の重さが逆に浮かび上がる仕掛けになっていた？
社会に対しての心の弱さ、言い換えれば優しさへの堪え難さからくる破滅的なその飲みっぷりは、逆に言えば怖いものが無い強みにも思えて自らの身の回りを点検してしまう居心地の悪さを読者に強いてくる。
解説を、映画監督の東陽一氏が温かな眼差しで寄せている。
東氏について知識は無かったものの、偶々開いた過去の「蠍座通信」でバッタリと当たった。何故だろう？
何と、寺山修司脚本の「サード(1978)」の監督ではないですか。
勿論「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」映画化に際しての、監督である。
こういった人生を見せつけられると、人の生なぞそこそこで良いのだと思い知らされる。そういった意味に於いて、貴重な書と言えなくもない。
読んだ5/8は休刊日で、FC岐阜ホーム初勝利の記事が読めなかった。
休刊日故に休肝日にしようと思っていたのに、こんな本を読んだがためにしたたか呑んでしまったではないか、鴨志田氏よ。
献杯。
こんばんは
アルコール依存症のため鴨志田さんと西原さんは離婚されました。
子どもを守るためだと著作から読み取れます。
ただ、西原さんは病と一人孤独に戦い勝利した鴨志田氏を最後は家族として受け入れます。
また、病への理解のなさを悔いていて、各地で講演もしているので知人と思い切って読んでみたいね、なんて話していました。
最後は「家族のもとに帰れた」鴨志田さんは幸せな人生だったのではないか・・
人生続けて5年幸せだったら大成功です。
気跋扈様
読者の大半が「何でそこまで飲んじゃうの？」という感想かもしれません。
りえぞう氏ですらそうかもしれない。
私や家内はちょっとその気があったのでワカラナイでもないのです、依存症。
この本の内容は鴨志田氏の病棟での話ばかりですが、私が感じた肝は僅かに登場する家族との接点にありました。ヨカッタ、と私も思う。
私なら5年と言わず一年、いや3年でしょうか。今があるのが成功そのものです。
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