アイゼン履いていさえすれば何でもない斜面だったが、アタックの際にそのアイゼンをザックに入れたままにして空身で出たために、ビブラムソールでの雪斜面下降となった。オマケに今回はピッケルさえ携行せず、スキーストックで対処した。
その堅い急斜面ではガツガツチョコチョコとステップを刻み、また落ちても二重山稜の緩斜面で止まろうもん、と高を括って一段目は下れた。
二段目でもまた柳又谷やらに滑落吸い込まれもなさそうで、さりとて先ほどのチョコチョコステップ刻みで下半身が疲れたことも手伝って、ええぃ滑り降りたれぃ、と7m程滑落、いや滑り降りてみた。「あれぇ〜」何て声を上げてみて。
緩斜面ながらカチコチのツルツルで、荷が無かったにも拘らず随分な勢いが付くものだと感心した。踵で制動付けて、止まった。
これが200mとかだったら凄い位置エネルギーで、アイゼンのツァッケを引っ掛け其処を始点にひっくり吹っ飛ぶ話もむべなるかな。
無傷で済んだ話も聞くけれど、骨折しても文句は言えまい。若しくは命を落としても。
26日に日記に書いてみえた方があったし、加えて仲間がキャンプ場で(!)滑落骨折しているので、他人事ではないと思い書き付けた。
また、4/19当日には滑落後救出収容されて残置されたザックを見たばかりだった。
滑落してみた。
とはいえ、安全を確保できる範囲で。
よもや滑落していたら、、、と思うと今在ることが幸運に思うことがある。三方崩、宝剣、能郷白山、野伏、白馬、、、、躓かなかったのは単に運次第で、ほんのちょっとした差でしかなかった。
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