![]() |
今年二月の鷲羽岳山行入山時、C0のyoneyamaサン宅書庫にて何気なく手にした本だった。
確かその時点で事前情報は無く、yoneyamaさんが書評を書いていた記憶だけがあった。その時は入山前で前の方をジャッと読んで書庫に戻し、二人飲み出した。
下山して以降、書店毎に気にしてみるも二葉社というちょっと取り扱いの少ない出版社文庫本とあって縁無く春を過ぎ、6月に入る前に注文で入手して読みだした。
北大法学部を卒業、恵迪寮入寮経験や入学卒業年は著者自身に設定が合わせてあるが、山岳部出身、卒業後に銀行就職というのは別人物を充ててある。
三菱銀行に就職したモデルも実在だろうか、山岳部出身はモロyoneyamaさん設定になっている。
会社を辞め、封印してきた山登りを再開する設定は、モロに私ではないか!お会いしたことはないけれど。小説では山どころではない様子だ。
山岳部や登山の話は意外に的外れなものにはなく実によく調べて書いてある。ペテガリ岳厳冬期初登やダウラギリ冬季初登(となると池島さんはK氏ともなる)、赤岩での岩登りや松本周辺の北アルプス等。
私にはジャズ喫茶「jamaica」の記載が二度ほどあったのが嬉しかった。私が訪店したのは1989年か90年で佐川氏であろう記憶と正にすれ違いで(恵迪寮でもすれ違い)、店舗が移動する直前の店の様子が書かれている。私が訪れた同店はビルの階上にあったと記憶する。
「ぼくはタバコはやめたんですが、代わりに葉巻をおぼえましてね」【P.78】「それで先生への手向けに一本吸って、以来二十年間禁煙を貫いてきたわけです」【P.81】といって葉巻を吸うこれら登場人物に共感する。人生は短いのだ。私は最近、これまでの禁煙を気にせずに、吸いたい時にチョコチョコ吸うようになった。飲み屋とか、山だとかで。
P.66で主人公大鉢周三が好きな曲を問われ、さらにそれを枝川のまえで唄えと言われる。この物語のちょっとした肝になっている場面である。それが合格しないことにはミッションを達成できないから。こんな状況で「都ぞ弥生」もいいとある(なかなかの名曲ともある)。私の頭にも浮かんだ。でも今の私なら、、、、、、「満月の夕(ゆうべ)」だろうか。酒井俊バージョンでお願いします。→不合格。
NPOバンク名「鳩の翼」といえば90年代に同題のイギリス映画があったが、お好きな映画だったか? ヘレナボナムカーター、関係ないか。
日本近代洋画家が二名登場する。中川一政、林武。共にゴテッとした作風の画家と記憶する。
母の名はカズコ! ウチと同じである。義絶はなかった。
自分はこれから先の人生をどのように送るのか?【P.131】
「山に向かって姿勢を正す」
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する