情報、というものが与える影響の大きさは、現代の登山、何もヤマレコに限った話でもない。
昨晩のＷ杯、日本対ポーランド(波蘭)戦でのことである。
決勝トーナメントに勝ちあがるＨ組二チームが前二戦で未だ決まらず、本戦と同時刻に開催のコロンビア対セネガルの試合の結果如何で決定するという状況で日本時間23時にキックオフされた。
前二戦の雰囲気から、またセネガルにもコロンビアにも勝てなかったポーランドに対して日本は「負けないであろう」空気が感じられた。
6/29朝日新聞紙上で池上氏が13に載せた「手のひら返し」記事があったけれど、これではその上塗りである。
メンバー入れ替えが奏功しなかった面もあるが、何せ相手は世界ランキング8位の波蘭である。勝ったら波乱、であるよ。
○日本は勝つか引き分けで決勝進出が決まるが●負けた場合で決勝進出する条件は�．札優�ルがコロンビアに勝つ �▲札優�ルが負けた上でフェアプレーポイント差で上回っている場合で、セネガルが引き分けるとコロンビアに並ばれて得失点差で下回るというちょっと複雑な場合分けになる。
そんな事前情報を持って、昨晩の今時分に観戦した。
この度の日本戦は放映権をフジテレビが持っていた関係だろう、日本対コロンビア戦で観られた「同時配信」が無く、ラジオで聞いた。
もう一方のセネガルvsコロンビアは同時配信ありで、緑と黄の攻防を目で追った。
ポーランドに先制されると、情報が入ったと思しきコロンビアサポーターがどよめくようなシーンがあった。まぁ、目の前のセネガル戦に勝つ他ないのであるが。
コロンビアは早々とハメスロドリゲスが不調交代で士気が落ちたかのように見えたけれど、セネガルにも不思議と覇気が見えず、情勢は徐々に黄色に傾きつつあると感じた矢先にコーナーキックから先制した。これにはハメス(ジェームズJamesのスペイン語読みだったか)も大いに喜んだ。
この情報を入れた西野氏がチームのゲーム運びに反映させたのは周知のとおりで、これが一部海外メディアから非難を受けたのだった。
同時刻開催の、あの影響力大の情報は考えものだと思うのは私だけではなかろう。翻弄されざるを得ないのは何も西野監督に限ったことではないし、日本を背負って代表として出場している人達が勝ち上がりを最優先に判断したことを、海外メディアは兎も角も我々がとやかく言う筋にはない。セネガルの若いドレッド監督もルールなのだからと納得されていたようだし、良かったじゃぁないですか、ベスト16。ただ、負けたばかりの会場で抱き合って喜ぶのもどうかと思った。
前評判を覆し、更には苦渋の決断をして賭けに勝ったのだから、西野氏は大いに評価されるべきだろう。
32チームからの淘汰で、アフリカ勢とアジア勢とが軒並み篩い落とされて南米と欧州勢が残り、辛うじて日本が土俵際で残った感のある決勝トーナメントである。
ベルギーはチーム力で押す世界ランキング三位の強豪である。大いなる僥倖を期待する。半端なく魅せてくれ、大迫選手よ。君ならデキる。
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