以前購入の火鉢は、買い受けた際の灰が木っ端だの小石だのボタンだの吸い殻だの南天の実だのが混在しており、ようやく灰の篩分けをしてキレイな灰に出来た。
それを終えて次にしたのもまた偶然にも篩掛けだった。今度はコーヒーの、である。地質のアルバイトでこんなことした覚えもある。
私は随分以前から、コーヒー専門店が挽き売りする粉のコーヒーを見て「一緒くたになったこの細かい粉々を取り除けばもっと美味しくなるのになぁ」何て思ったものだった。それは、20年ほど前コーヒーに凝った際に、暇に飽かせて細かい粉々を選り分けて(バイトの記憶故だらう)、つまりは篩分けをして淹れて飲んでみたらば思いの外美味しかったことに拠る。
時を同じくして出会った山岳部先輩の長良氏がコーヒー大好き人間で、お会いした際に目にしたコーヒーミルが何としたことかフィリップス社製電動式の粉砕型その名も「コーヒーグラインダー」で、正直「アチャー!」だった。全くの同型を使っていたから思ったのだが、アレは酷い。手引きに比して粉々度合が非常に高いのである。
最近、薪ストーブ特集号だったので購入した雑誌「ドゥーパ」の別冊付録が「DIYでコーヒーを楽しむ」で、その中にコーヒーの粉々を「微粉」と称してこれを除去する工夫(二種の微粉セパレーター)が掲載されていて唸ってしまった。流石は二十一世紀! でもその隣に「インパクトドライバーでコーヒーミルを電動化」ともあり、これまた流石は21世紀! 退歩してます。でもまぁ、余り物事に拘り過ぎるのも息苦しいとも思うのです。「しゃらくせぇ!」とタモリに言われる前に、品良く留めておきたい。
そのサッパリの範疇で、篩分けくらいで味が格段に向上するのだから篩分けも意味のない行程とも思われない。あ、微粉を集めてエスプレッソにしてみたらイイかも。
別冊巻末にあるスウェーデンの塩入りワイルドな「レンメルコーヒー」、やってみよう。ククサ、持ってないけど。え、分量は?
私もまた、社会という篩に掛かっていることを思う。就職が中々上手くゆかない。
取材にも行ったことのある、今や人間国宝のいる名塩和紙には「間似合紙(まにあいがみ)」と呼ばれる手漉和紙がある。屏風や障壁などに使われ、どんなものにも合うサイズで、どんな”間”にも合う・・・と言うことからそう呼称される。前社長もこの言葉を頻繁に使っていたものだった。「アイツは間に合っとるか?」
篩分けされた私は果たして「微粉」なのか、雑味ではなく味の出る「粉」になり得るのか。
「間に合う」人間に、私はなれるのか。
結局のところ、長男の不登校の元凶はすべて私に在ることを遅ればせながら真に知った次第である。
こんにちは macchanさん
スリランカの紅茶工場に行った時「ダスト」という粉茶があることを知りました。
高級茶が100g1000円のところ、ダストは50円位と信じられない価格。
しかしです、このダストで入れたミルクティーがストライクゾーン!なんですよ。
今でもダストタイプの紅茶を選んでますが、スリランカにあった「粉々茶」は売っておりません。
またある時、友人であるこだわりの男が、自家焙煎珈琲豆を蓑に入れ空中に投げて、
不適当な豆を選別しておりました。その時もほほぉぉぉ、と唸りました。
ダストでも選別された豆でも私は大好きですよ。
まあ、私の中のこだわりが大分消えてしまったので。
牙子様
ご無沙汰しております。冬山お満喫されておられるようで何よりです。
殊、ミルクティーに適した紅茶というはお安いのが多いんですよ。私がチャイに使う様教わったCTC(crush tear curl)と呼称さる茶葉もお安すぎて、fauchonフォションに行っても置いてませんでした。
あーだこーだ言っても、私の中にもこだわりはそう無いんですよ。
自家焙煎珈琲豆を蓑に入れ空中に投げて、不適当な豆を選別?
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