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気を良くしてレジに向かい、いつもは気にも掛けない中古のレコードコーナーを会計前、何にの気なしにザザッと漁ったところ何と!随分以前から永く探していたレコードが目の前に現れた、、、、、、それもお安く(ここ大事)。
チャーリー・クリスチャン【Charlie Christian】の三枚組レコードで、油井正一先生の名著「ジャズ」44番、そして村上春樹先生の「ポートレイトインジャズ」にも掲載がある。これのCD化はされていないはず。
『スイングからバップへの橋渡しはそこに出現した少数の天才達によって行われたが、CCはその活躍が僅か3年間という短期間にもかかわらずその影響力は群を抜いたものであった。この3枚組はそのCCの残した全記録だ。時代を超えた凄さが全曲に溢れる。まさしく天才だ。』
『「骨までスイングする」という表現がぴったりする。(春樹氏)』
家内と子らは栃木両親と合流すべく京都に出掛けている。静かで時間の余裕あるこんな時こんな日に三枚組のレコードをのんびりと聴いて過ごす贅沢は格別である。
フレーズが明瞭で太く、サックス等の管楽器と互角以上に渡り合っている。加えてメロディックで耳がついつい引き寄せられる。
発売年が古い日本編集のレコード盤【当時の売価にして5000円!】なので、ボックスも同封の解説冊子もかなり草臥れているがレコードは傷一つない。解説冊子のセロハンテープ補修跡が、元持ち主の愛着振りを表しているし、何よりその解説に赤丸や赤線の書き込みがあって相当読み込んでいたことが判る。本解説を粟村政昭、詳細データを大和明両センセが御担当で、この解説の素晴らしさを書いたレビューを以前どこかで読んだことがあるが、MOONKSとやらレビューアーはコレを読んで身の程を知ってもらいたいものである。解説は感想文とは違うのである。オマケにボックスの余白にコピーで張り付けてあるのはあの「幻の名盤読本」のその項であり、タダモノではない。
当の持ち主が後生大事に聴いて保管してきたであろうこのレコード、きっと亡くなって大量処分に困った相続人が音猟師に委託したものと想像する(ジェレミースタイグの日本盤カッコいいジャケのレコードもあった)。
断捨離流行りの昨今に、こんな古レコード(それも三枚組ボックス)はついついゴミ扱いされてしまうものだが、前所有者の思いも含めて大事にしてゆきたい。
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