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岐阜の高島屋で見つけた。
あの、「煙茶」を。
「煙茶」とは京都はお茶の有名店「一保堂茶舗」のお茶で、正式名称は「炒り番茶」であり、表題は私がそう呼ぶだけの呼称である。
「鉄板で炒って仕上げられるため『いり番茶』と呼ばれます。京都では最も親しまれている普段使いの番茶(京番茶)です。見ためは落ち葉のような葉と小枝。スモーキーな香りとあっさり穏やかな味が特徴です。」と商品裏にある。もう、開封前の包装から匂ってマス。
記憶では確か、イラストレーターのゲキさんが土産に持って来て呉れて飲んだのが馴れ初めだったはずである。
「あっさり穏やか」とあるが、トンデモナイ。10人が飲んだら8人は「えっ!」という“煙たい”味わいで、もう要らないという。しつこく燻した様な香りが第一に立ち、室内で淹れると「煙草吸った?」とも言われる程の香りなのである。結構、強烈なのである。
ホントに京都人が普段使いするお茶なんだろうか? するか〜?
正直なところかつての私も「うわっ、何コレ?」一派だったのだが、そんな十何年前の記憶を乗り越えてまた飲んでみたいとレジに商品を持って行ったのは我ながら不思議であった。中毒するのか、結構愛飲している今日この頃である。
昨日、家内友人が二人来宅する話があって、その彼女らのセンスを知る私としてはお二人に是非この強烈なお茶を供してどういった反応をされるのかに興味があった。
その結果、予想通りと言って良いであろう、お一方は身体に合ったご様子で「身体が熱を欲しているのよ」という極めて気の利いた(的を射た)コメントまで残されたのは流石であり、私が見込んだだけのことはある。カッチョエエ苗字をお持ちなのも伊達ぢゃねぇ。
興味を持たれた岐阜市近郊在の御方は売り切れる前に、高島屋へGO! 決してお高いお茶ではありませんので。
私が子供のころ実家(伊勢)では、摘みたての茶葉を素焼きのホーロク(直径1メートルぐらい)で炒って、まだ湯気が立っているものを竹ざる(これも直径1メートルぐらい)に移して揉んでいました。お茶は買うものではなく、作るものだったのですネ。炒り方、揉み方、乾燥時間で味が微妙に違っていて、よその家で出されたお茶があまりにも渋くて「不味い」と思った記憶があります。それぞれの家でそれぞれの味がありました。
直径1mの焙烙って、一度見てみたい。
そう、昔のヒトは買わずに何でも作ってました。かつて暮らした美濃の紙漉きのオバさんに摘んだ自作のお茶を呼ばれたものでした。
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