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2019年06月09日 18:56林業全体に公開

一ヶ

 昨晩は、中ア山行が中止となったガオロ氏と七輪でホルモン焼いて呑んだ。氏はどうやら迎え酒だったようである。また、偶然にして繋がりあったガオ氏より今現在班長であるY氏の知られざる過去を聞いて酒が進んだ。

 その森林組合という新しい職場で働き出して一ヶ月が経過した。
 平成24年7月が以前の林業事業体における現場作業員としての勤め上げだったので、ほぼ7年のブランクの後の現場である。やはり作業はキツく、腕怠く、お陰様で日々運動不足に悩むことは一切ない。どちらかといえば過労気味、である。
 これまで模索した林業他の会社に比べると、森林組合に勤める方々は控えめに言ってもやはり随分と穏やかな方が多い印象である。こう言っては何だが、これまでが如何にも"ヤンチャ"な連中の多い職場であった。
 もう一点、以前11年勤めた林業事業体の立ち位置というのも最近やっと把握することが出来た気がする。

 私は大学を卒業してすぐ、就職は頭になく、山登りで身を立てる気で(生活を立てる、ではない)まずは「先立つモノ」を稼ぐべく、島崎という大学教授の口利きで水産庁の補助調査員として北杜夫も乗船した照洋丸に乗ったものだった。高々一〇〇日程度の乗船だったが、コンビニも自動販売機もネット環境も無い船上生活で金は使うどころか溜まる一方で且つ、水産庁付きとあって日々手厚く保護された生活サイクルで、適正労働内容、適正労働時間を遵守し、美味しいものを過不足なく頂き塩っぽくはあるが清潔な環境下でただ揺れる毎日を過ごした。ピンガーでウミガメの軌跡を追い、プランクトン調査をし、漁獲調査やその捕獲マグロの内容物を調べる、等々。
 ハワイやペルーに寄港して、直ぐ近くに係留してある日本のマグロ延縄の所謂「商売船」が目に入ったものだが、それはそれは粗末な小型船で、聞くところによればマグロの群れに当たって延縄にマグロが掛かり出すと休憩も交代で48時間連続操業もあるのだという。釣ってナンボの世界である。所々切れた延縄を修繕する若き漁師たちが一様に疲弊して見えたのもあながちそれと無関係ではないことと思われた。
 それに比べて水産庁の調査船は漁獲高を挙げることに目的はなく、国から配分された予算の範疇で決められた調査を粛々と進めて報告書に記載する基礎データを積み重ねることが第一である。調査の名のもとに水揚げされたマグロ(やサメやカジキ)の余禄に預かる機会もあった。

 森林組合というところは、森林組合法の事業の目的に「第四条 森林組合、生産森林組合及び森林組合連合会は、その行う事業によつてその組合員又は会員のために直接の奉仕をすることを旨とすべきであつて、営利を目的としてその事業を行つてはならない。」とあるように山から木を伐り出して売り上げを挙げることを目的にしておらず、むしろ二酸化炭素吸収能を上げることや国土強靭化に付与することが目指すところであり、公益性に重きを置いている。
 
 これらに照らせば林業というだけで内実知らずにいきなり私は「商売船」に乗り込んだのだった。私が初めて林業の世界に身を投じた林業事業体は正に「商売船」の如き場所だったのである。木材生産業という名称で、大径木を伐り出して一円でも高く売り抜き、それが給料に反映する。扱う木が大きいだけに、事故やケガが実に多い職場であった。ただ、交通費支給無しボーナス無し、雨天決行、休日は日曜のみで有給休暇も休憩時間も無い。
 この一ヶ月、作業は久々の事でキツクはあるが休憩時間が設けてあり、交通費支給もあり、雨天中止、有給休暇も三月後には付くという。以前のように作業に追(ぼ)われることも殆どなく、自分のペースを守ってやることをやってくれればいいと班長は言う。
 引き続き、怪我をせずに頑張りたい。

 ただ、今から思えば最初から過酷な世界で様々な仕事を無事にやり抜けたことは今に生きる資本となっており、感謝している。
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