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以前読んだ「今日の芸術」が刺激的内容だったのを思い出し、思わず手が出たのだった。古書店での売却は外したものの、購入はまずまずだった。
前回の診察の際の待合室で読み始めてまず思ったことは、岡本太郎が岡本一平(漫画家)・かの子(俳人、作家)というかなり強烈な両親から生まれたことと、エッセイストで画家である辻まこととの共通点である。
辻まことの両親は、アナーキスト・辻潤と婦人解放運動家で甘粕事件で憲兵に殺害されたことでも有名な伊藤野枝である。
互角、である。
岡本の生年が1911年2月26日、辻が1913年9月20日であり、学年では三年違いであるから、同じ時代の空気を吸って生きたとみていい。オマケにParisという共通項もある。彼の地での擦れ違ったり出会ったりの交流の事実も実際あるのではと思われる。そもそも辻まことも画家志望だったが、ルーブル美術館で観たドラクロワにショックを受けて挫折したとあった。時を同じくして岡本太郎は発奮したのであろうか。
時間の点で余裕あるここ数週、永遠に片付かない家内の書籍類に業を煮やしてそれらを棚に収めるべく、本棚作りに精を出したのが今週のこと。みすず書房のユングだの河合隼雄中沢新一だの鶴見俊輔だの内田樹だの、鍼灸関連の医学書だのホメオパシーだの西原理恵子だの伊藤比呂美だの岡本太郎だの、主として難しい本が多い。
その中に紛れていた「騎士団長殺し」をいよいよ手にして読み始めた。
文中登場する丘の上の借家の主である雨田具彦は画家なのであるが、留学年から推測するに歳は岡本太郎と同じ頃の設定になっているものと思われ、そう大きくは外していないと思う。留学先はフランスではなくオーストリアで、モデルとされる洋画から日本画への転向画家は思いつけない。
今回の診察の際の待合室で読み始めて思ったこと。四分の一を読んで思うのは、話からは外れるが時折挟まれる性的描写に対して、物語の進行上「コレ要るかぁ?」である。大いに外していると私は思うのだが、熱心なファンはそう思わないのか?
今日、ようやくギプスが外れた。暫らくは二分の一荷重の一本杖生活になった。
今日は医療事務で目立ってクールな長髪カワイ子ちゃんが珍しくマスクを外しており、予想通りにキレイ子ちゃんだったことを確認した。お鼻を外して、いや隠していたのね。
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