昨日はパラサイトを観たため観られなかった水谷良重や倍賞千恵子の出る「踊りたい夜(1963)」が観られる仕儀となり、柳ケ瀬まで出張った。
内容はB級、というよりどちらかと言えばC級に限りなく近いミュージカル仕立ての映画で、だからといって見所がなかったわけでもないのは山登りと同様である。
長女役の水谷良重、二代目水谷八重子はやはり踊りといい歌といいキラリと光るモノを持つ感じを受けた。この人は後に登場テナーサックスの佐田啓二、ではなく当時人気絶頂だったジャズドラマーの白木秀雄と1959年に結婚する。しかし当映画撮影同年の1963年に離婚し、二人揃って離婚会見をしてその際に発した「愛しているから別れます」という言葉は流行語の一つとなったそうで、佐田啓二が劇中同様のセリフを吐くのは離婚後の撮影だったとみてよからう。それとも映画の科白に引き摺られて離婚会見で採用したとか? ここでの佐田啓二は、これまた当時人気絶頂だったテナーサックス奏者の松本英彦を模したものと思われた。それにしても1963年作品としては当時の日本モダンジャズの雰囲気が感じられなかった。もうちっとモダンだったはず、よ(音楽監督にジャズ畑の人は居ない)。
次女の倍賞千恵子はミュージカル女優としては観辛い役どころであった。
三女役の鰐淵晴子はやはりハーフだった、日独の。表れたバレエシーンは次女が観たらどう思ったことだらうか。
昨日観たばかりの「パラサイト 半地下の家族」で家を買い戻す(未来への希望の)話があったと思えば、今日観た「踊りたい夜」にも差し押さえられた家を買い戻して父・亀三(有島一郎;喋りが太田光に似ている)に与えるというシーンがあって一体何の符合かと考えてしまった。
時雨れたお陰で見逃すはずだった映画を観られた。こんなこともある。
帰途、岐阜の拉麺、いや中華そばの名店「○デブ」の前を通り掛かったが、週末は行列するこの店ですら平日の今日の客は三人しか居なかった。相席せずにソバを啜れるチャンスだったが、私は行列するようなラーメン屋には興味が無い。
日給月給制の身で稼ぎ損ねた日だったというのに、柳ケ瀬商店街がコロナウィルスの影響で軒並み休業しているのを見るに見兼ねてお金を下ろして、酒やらサラミやら海苔やらたこ焼きやらと、また散財してしまった。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する