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Lee Konitzの訃報を聞いて以降、何やかやとコニッツのディスクは言わずもがな、その周辺であるトリスターノ学派のCDを聴く機会が増えた。何せ骨折で自宅詰めが続くので。本来ならば熊本か下呂に出向いて流木除去のお手伝いにでも伺うべき時世だというのに、私は一体何をしているのだらうか。
梅雨時期にしては珍しく、梅雨前線が本州南岸に居座る機会が割に多いからか、音楽同様にクールな日が続いている。と思いきや、これを書いているつい先程、前線が北へと通過した模様で強い雨の後に日が差し込んでムシムシムンムンとした梅雨時特有の不快さが戻ってきた。こんな時こそ、クールジャズを聴くに限る。
骨折記念にビリー・バウアー(g)/Plectristを聴いてみようかと思ったら、そんなモン聴くくらいなら高柳昌行(g)の「クール・ジョジョ」を聴き給えと助言呉れる行を発見。その助言者とは「さよならバードランド」の訳者・村上春樹氏であった【文庫本P.539】。
取り寄せて聴くにこの「クール・ジョジョ【three blind mice盤】」成程、今の私が聴きたいと思うピンポイントのツボを突いてくる聴かせ所が多くありボーナストラックもまた聴かせる。ちなみにJOJOとは高柳氏の愛称とのことで、音楽的「冒険」はしている。村上文に出会う数日前に何の偶然かジャズ批評誌の42年前のバックナンバー「ジャズ批評30」の高柳昌行氏の難解な文章(「善は滅びる・・・・・か?」)を読んでいたばかりだったので不思議な縁に感謝した。尚、氏には「汎音楽論集」という著作もある。
加えて何の偶然か過日、遠い知り合いである同年の高柳昌某氏(この方と知り合った当初、ギタリスト高柳昌行氏の親族ではないか尋ねたことがある.)が24年勤続した某大企業を退社してかねてからの夢を追うとの報告をされていた。論語で言うところの知命【天命を知る】の歳を迎えてのことだろう、きっと。高給と肩書?とを捨て、先も判らぬ新しい世界に飛び込む勇気に拍手したい思いだった。
ここ最近はこの三匹の盲目鼠盤ばかり聴いている。拙宅にはクールジャズ周辺のディスクは多くはないのだけれど、特に好んで聴く奇特な方も意外におみえのようだ。そのお一人、ジャズ批評誌にも登場する上不三雄氏はレコード会社を経営しておりその社名はリーコニッツに並ぶクール派の筆頭格/ウォーン・マーシュ作曲の「marshmallow」に由来するとのこと。そんなにイイ曲かな?
纐纈歩美盤を聴いて思ったのだが、レニー・トリスターノ学派とジョージ・ラッセルとの相関は如何に?
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