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その、張った帳場をチェーンソーや燃料、伐倒のためのヨキ(斧)や矢(楔)等の置き場として、仕事が終わるとブルーシートを掛け、桧の枝条を幾重にも乗っけて雨風除けとする。
間伐が進むにつれてその帳場は順次山上へと移動していくのであるが、その「帳場替え」が私にとっては一つの楽しみでもある。
山の斜面は大体に於いて落ち着かないところではあるけれども、そんな傾斜地にも探せば場所場所に棚となる地形があって（その手の場所はだいたいに於いて獣道だったりもするのだが）、広い棚、狭い棚、猫の額の平坦地、尾根上のだだっ広い好幕場と色々であるが、数日間の朝昼の休息地となるために、私は割に慎重にその場所の選定をする質である。肉体労働に於ける休息というのは特に尊いものだから。
これは同僚の間でも私だけなのだが、焚き物がそこかしこにあるのを良いことに、鍋ヤカンを持ち込んで朝昼と火熾しして茶を淹れてラーメンを作って食べたりもするのが楽しみでもある。楽しみの少ない生活なので。
ヤドカリという生物の気持ちがチョットだけ判る気が、、、する？
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