先週、作業前の一服?にマッチで火を点けたところ「お、マッチかや。今時珍しい。」と山仕事の班長に言われた。「家内がストーブの火点けに買ってきたもんで」と、返答した。
いや、実はそうではなくて、私は何事につけ着火の際にはマッチを使用する少数派である。今日日の子供はマッチを擦って火を点けることも出来ないそうで。
インドでは、火の神アグニを大切にしている、大事にしている。インド滞在時にその手の場面に遭遇したことはなかったが、ねこじる氏の漫画にそうあった。アグニの出だしは、ライターの着火ではなくやはりマッチだと思われる(ハクション大魔王のイメージ)。
マッチで火を熾すと言って、思い出すのはジャック・ロンドンの小品である。
ジャック・ロンドンの「火を熾す」をその班長から借りて読んだのは年末の事。短編表題作は、小ぢんまりとした心温まる話を想像したがさにあらず。
先週の降雪後に間伐をした際に、一服にとマッチで火を点けたところ、頭上より「バサッ」と落雪があって貴重な煙草が濡れて消えてしまった。こ、これは「火を熾す」そのものではないか! 未読の方は機を見て読んでみて欲しい。ちょっと怖い話。
私の属する職場には捨て置かれた倉庫があって、ある時そこに多量のマッチが保管されているのを見つけた。これは、私に使えとの思召しだろう。以来、買うこともなくマッチを擦り続けている。
今日もまた雨で作業は中止となり、それでも土場に出向いて薪をつだんで持ち帰った。マッチを持ち帰るのも忘れずに。
今、思い出したけれど、30の時に美濃の奥で学習塾を営んでいた際に私が女学生にあだ名されたのが「マッチ」だった。顔、全然違うんですけど。
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