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いやしかし、違った。
花は想像した赤褐色ではなく淡い藤色で、側花弁がひょろり踊っているかのようだ。え、何これ? 花期からして、、、、、。
夏海老根だった。名前は知っていたが、初めて見た。持っている「野性ラン」「えびね」本には共に白黒ページに掲載されていてその色が認識できなかったことが不明だった理由である。芳香は無いけれど、如何にも涼やかで清楚な感じだ。サルメンエビネを山林下で観た時にはギョッとするほどの豪華さを感じたのに比べ、こちらは「ハァ〜〜〜」と気抜けしてしまうような儚い雰囲気を漂わせていた。何て気の利いた色彩なんだろう。
金星ランの高貴さとも違う、もう一つの気品あるエビネを見つけられたことに深〜く満足した。