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その延伸された林道を利用しての現場作業だったが、作業種は「苗起こし」で、積雪で倒伏した7年生の杉苗を、麻縄で引き起こして直立さす内容である。苗起こしなんて、私は10年振りのことで、班長に至っては20年振り、勤続10年ちょいのM氏に至っては初めての作業という。今年は積雪深があったために雪圧害で“べたべたに”寝てしまっており、これらを起こすのが仕事なのだが、これが酷く手間であり且つ、辛い。というのも、高さ1m程の小苗ならまだしも、3mもの高さに育った倒伏苗を手で引き起こす苦労といったらない。支点となる灌木根っこに一方の麻縄を縛り付け、3m苗にV字に回した細い麻縄を手に握り込んでグイと引き起こし、再び倒れてしまわないうちに枝に固定するのが骨である。これだけのことが一々大変で、夕方の作業終了時には4名共に腕も手も疲れ切ってしまう。「チェーンソー持った作業の方がまだマシやったかもしれんな」とは同僚の言。苗起こしなのでちっとは楽をできると思っていたが、甘かった。今日は雨天中止が決まっていたから二日間頑張れたものの、これで5日連続勤めるのは無理に思う。林業体験でこんなキツイことさせたら誰も林業になんて従事しないし、半日も持たないのではなかろうか。
林道途中に苔むした湧水沢を見つけてあったので、持ってきたペットボトルに水を汲んで帰った。タラの芽はすでに“呆けて”いた。復路、車中で聴いたフィニアス・ニューボーンJR Trioの「Come Sunday」が耳に残る。エリントンの名曲の一つに思う。誰も言わないケド。
手こそ腫れてはいないが、腕が酷くダルい朝である。庭のセッコクが花盛りだ。
五月連休初日、Come Sundayなのに?疲れで何処に行く気も起らな〜い
(映画観に行ったケド)。
【追記】それにしてもこの事業地は、自然林を皆伐して植栽し人工林へと移行さす、今時珍しい「拡大造林」地である。私は初めて目にした。パルプ需要に応えるべく戦後、全国各地で大規模伐採された跡地に杉檜苗を植えた造林方法で、それが今よくある人工林である。なお、杉檜人工林を皆伐した後に再度杉檜苗を植栽するのは「再造林」といい、現在の皆伐の殆どはこれである。
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