雨降る中、バスで徹明町へ。ロイヤル劇場で「二百三高地(1980)」を観た。185分の長尺物であったが、丹波哲郎が出演するというので頑張った。
日露戦争【1904.2−1905.9】での、ロシアの旅順要塞を攻略し陥落させる「旅順攻囲戦」を描いている。戦闘機も戦車も未だ無い時代の、戦い。
仲代達也演じる乃木希典大将率いるところの旅団が攻撃するも、二時間を過ぎても日本軍がロシア軍に勝てるようには到底思えない形勢だった。そこで現れたのが丹波演じる児玉参謀長であり、児玉の強引な指図(戦力の動員と傾注)によって戦況はみるみる好転していった。しかし、圧倒的不利と見えたこの戦争で、日本は何故ロシアに勝てたのか?
ロシア文学を愛好する小学校教師;あおい輝彦が準主役級の扱いだった、か。当初は親ロシア、というより人類愛に満ちた平和主義を唱えていたけれど、生々しい戦場の現実から理想は崩れてロシア人を敵視し、果てには殺めるまでに変貌を遂げる。目潰しが強烈だった。
そのあおいの無事帰国を待つは秦紀子、ではなく夏目雅子。う、美しい。
さだまさしの「防人の詩」、これは涙腺の防人をいたく攻撃した。
映画ラストのテロップ;
児玉源太郎;1906年7月23日、就寝中に脳溢血で急逝
明治天皇 ;1912年7月30日、崩御
乃木希典 ;1912年9月13日、妻と共に自刃(明治天皇の大喪の礼が行なわれたその夜に)
中国人が一人たりとも登場しない映画だった。
劇中「騎士道」と「武士道」精神からロシア兵と日本兵とが酒を介してお互いを称えあうシーンが殊に美しかった。
プーチン氏に騎士道精神はありやなしや?
高島屋前で家内、次女と合流し、二人を岐阜駅まで送った。秋休みでオッ家内「実家へ帰らせて頂きます」。
帰宅して、ハンプトン・ホーズのレコードを聴いた。静かな夕刻だ。
今年の連休は、何故にこうも好天に恵まれなかったのだろうか?
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