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先週の「眼の壁」以上に、映画題名の理解に苦しむ作品内容だった。「眼の壁」が、人間の視覚的証拠(「眼」)によって障「壁」を(割りあいすんなりと)乗り越え真実に迫っていくのに対し、「波の塔」は？ そんな題名の解り難さだったが、そこは流石に清張原作映画だけあって面白く観た。恋愛ものは珍しい、そうだ。
人間関係の余りの偶然さにツッコミを入れたくもなったが(筋が甘い？)、そこはあくまで清張のナラティブ(物語)なのであり、私なんぞがとやかく言う筋にない。
"検事と被疑者の妻の不倫"話なのだが、その津川雅彦、有馬稲子にとって出色の作品ではなかったか？ 雨に濡れた有馬の艶めかしいことこの上なし。
ラスト、小野木(津川)との約束を破ることは頼子(有馬)にとっての最後の愛の表現だった、か。「女性自身」への連載後には青木ヶ原樹海での自死が増えたそうな。
劇場を出て、高島屋に北海道展のソフトクリームを舐めに行く道すがら、柳ヶ瀬グラッスルにピアノの音と人だかりが聴こえ見えしたので寄れば、ピアノを弾いていたのは先だってNHK-BSで観たばかりのハラミちゃんではなかったか？ 演奏していたのはジャズ、ではなかった。
四月も、果てた。
【追記】当夕刻、長男長女の私学の呑み会が焼肉屋で開催され、参加した。お世話になっている方々に礼を伝えられた上に宴席で大将と話す貴重な機会ではあったが登場人物多く、やはり私も長男も心から楽しめる場には無かったことは出掛ける前から(火を見るより？)明らかだった。エンジョイよりも消耗の度が高くなるのだ。酒吞まなくて正解だった。
宴の終わり、上記有馬張りにお綺麗な方から声掛け頂き、ドギマギしてしまった春の宵闇。
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