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土曜午前、次女のバレエ送りに便乗して柳ヶ瀬ロイヤル劇場へ。別の目的で同乗した長男も観る、と言うので劇場へ同行した。
名匠・加藤泰(たい)監督作、鶴田浩二主演の『明治侠客伝 三代目襲名(1965)』を鑑賞した。映画館側の惹句には「明治の大阪を舞台に、任侠渡世をひたすら守り抜いた男を描く、本格派任侠映画の傑作！」とあったが、、、、。
緋牡丹博徒シリーズで見慣れた大木実に安部徹、そして華として藤純子が出演する(藤はこの時二十歳！)。 男の仁義と約束とを破った二人に鶴田が静やかなる憤怒で列車飛込みにて鉄拳もとい長ドスを喰らわすという、振り返ればシンプルな構成の映画だった。単純ながらも出し抜く仕掛けはネチネチと入り組んではいたが。
これも緋牡丹博徒シリーズで見掛ける汐路章が屋台のピーヒョロで登場、これまたいつもの嵐寛寿郎が祭りの騒ぎの中でその汐路に刺されるのも見慣れた展開だった。
客人として登場する藤山寛美が流石の存在感だった。平凡な貌だからこそ映える端役、といえば伝わるものもあろうか。拳銃捌きはこの際横に置き、要所要所で脇を締める役を好演していた。
好きな丹波哲郎は本作では大人しく脇役扱いだった。津川雅彦、山城新伍が共に若い！
私の大好きな緋牡丹博徒シリーズの八作中、加藤泰が監督するのは三作(�２峪ゾ”�)(�Δ�竜参上)(�Г�命戴きます)だが、本作の4年後に「緋牡丹博徒 花札勝負(1969)」を撮影しているのだから、本作あっての緋牡丹博徒シリーズとなる。
漢の鶴田浩二も、拳銃捌きだけは4年後のお竜さん(藤純子)に教わった方がエエデ。
鑑賞後、帰りの車を待つまでの時間で柳ヶ瀬のネパールカレー屋で二人してカレーを食べつつ各々の渡世について話した。ナマステグルの、洗練とはかけ離れたＢ級振りが私好みなのだが、この店の難はナンが何とも重いこと。以降、パキスタン風で願います。
今日の岐阜も暑いことこの上なし！
何もしない、こんな夏の週末を過ごしていると、亡き親父はこれを普通の暮らしとして過ごしたのだと、ふと思い至った。対して、私には生きる確かな手応えが必要だ。
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