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水上勉原作の「波影(1965)」が、『豊田四郎監督 東宝文芸映画特集』の一環で上映された。ロイヤル劇場へはもう何年も通っているのだが、若尾文子が登場する映画をこの劇場で観るのは初めてのことと思う。きっと何がしかの理由があるのだらう。
舞台は小浜の娼家「柾木家」で、泊から来て自ら志願して遊女になった雛千代(若尾)だったが明るくひたむきに前向きに生きるその様やその美しさに、見ていて溜息が出た。“まいまいこんこ”で葬られ、大空真弓の回想で終劇するのだが、会場が明るくなって私同様に脱力している男性を周囲に幾人も見掛けた。若尾文子ロスの中にいた、我々だった。
乙羽信子はいいとして、私の好む山茶花究や三島雅夫、浪花千栄子が登場した。アレは塩沢トキでロミ山田だったか。春川ますみが裸で溺れるシーンあり。日本海、良いなァ。小浜への再訪は遠からず果たしたい。
中村嘉葎雄が強い印象を残す演技をしていた。雛千代がその「忠志のことが好きっ!」というシーンでガーンと一発喰らった気がした。
尚、中村嘉葎雄が現れると似ているのでついつい林家一平(二代目林家三平(こぶ平弟))を思い出すのだが、血縁関係はない模様。
やはり水上勉原作の映画は「雁の寺」といい「飢餓海峡」「湖の琴」「五番町夕霧楼」といい見応えがある。
若尾文子主演作品、是非またかけて欲しい。卍、だとか。
岐阜高島屋が余命二ヶ月という中でロイヤルさん、頼むっ!
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