ネコの卒業

　3/20、私が山に出掛けた日に家の保護猫三匹の内の一匹サキちゃん（別名；ニャンコ先生）が脱走した。
（家へやってきた順に）クナイ（♂、縞柄）サキ（♀、白）キン（♂、白）という三匹の猫を飼っているのだがそれぞれ個性的で見ていて面白い。
　クナイは小心、穏やか。
　サキちゃんはウチへ来るまで余程酷い目に遭ったのか人間不信ですり寄ってくることなど考えられない警戒心の強さで、私なんぞは一度しかその身体に触れたことがない。
　キンちゃんは逆に私なんぞにもズリ寄って媚びるくせにクナイに対しては威圧する判りやすい性格の猫で、歯槽膿漏で頬が破裂した経験を持つ（お口が臭う）。

　第一発見者の長男に寄れば、キンちゃんが器用に手で開けた窓からクナイとサキちゃんが戸外に出て、冒険心の薄いクナイは家から離れることなく、サキちゃんだけがトンズラしたとのことだった。なお、キンちゃんは私がよく屋外に出して外慣れしているために、脱走することはなかった。

　サキちゃんが家を出て家族の者は戻ってこないことを悲しんだ。が、私なんぞは逆にそれまで野良猫として自由を謳歌していたのだ、自らの意志で出て行ったなら元通りの世界に舞い戻っただけのことで、悲しむほどのこともないと思っていた。病気でも喧嘩でも何でもできる自由を得た、我が家からの卒業なのだ、と。達者でやれや。





　と、ここまで書いていたところ、3/26朝に捕獲檻に閉じこめられた状態のサキちゃんが室内にいて、笑った。