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まず一点、隣人が近く、人が多過ぎる。家も車もコンビ二もドラッグストアも過剰だ。便利さを秤にかけて人の目を気にして生活するには、私には心の負担が多過ぎる。
二点目、私が志向する生活がここには無いことを強く自覚するからだろう。文化的な空気を欲する気持ちは一面あって、勿論それは都市にもある。しかし兎に角、緑が、山が遠い、水が汚い、空気もまた同じく。
半面、都市環境だからこそ自然や山を志向する暮らしを意識できることも理解する。では都市生活者ではなかった植村直己や加藤文太郎が山や自然を求めた理由が何処にあるのか？
私が欲しいのは週末だけでない、日常の中で自然と調和した暮らしでありまた、そこからの収穫を求めている。花、木（薪）、おいしい空気、美味しい水、等々。また、仕事から労働対価としてのお金を得て、スイッチ一つで楽をするために暮らしたいわけではない。キッチリとした手応えが欲しい。労働と運動とが連動している今の仕事に従事できていることは幸運に思う。
先週、六甲山を歩いて、原生な自然と人為に因る文明とがせめぎ合う様を観察する貴重な機会を持った。その理想とする極相はどのような状態なのか？ 野鳥のさんざめきを聴きながらスターバックスのキャラメルフラペチーノを飲むこと？ 野生蘭を愛でつつスマフォで写真を撮ってクラフトビールを飲む？ SNSにそんな贅沢な位置にいる自分を映した写真をアップする、そんな自己消費だろうか。六甲、実にユニークな場所だった。
都市生活ならではの気付きや得るものも実際、ある。ただ、都市でしか得られないことやモノに、私自身の興味が薄れているからこそ、都市生活に疑問を感じるのだろう。一旅行者として通過するだけの都市は楽しくもあったが。
都市生活の便利さ煌びやかさは欲しいし、自然環境も手に入れたい。5:2、いや6:1の配分で。先頃亡くなったホセ・ムヒカならああ言うだらう、きっと。
妄言多謝。
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