山が家の後ろにあるので、感じの良い古道や紅葉、お宮にお寺や栗林に小さな畑、しかも湧き水せせらぎにクレソンもある憧れの暮らしぶり。リタイア後20年、旧家の脇に立てた丸木小屋で暮らしている。裏山からの薪を積み、ストーブの効率もとても良い。
田も畑も樹木も、日々手入れをしているからこその清々しい田園景観なのだ。石垣に生えた苔や小道に生えている草本に至るまで、手抜きがない。段取りの良い人なのだ。ズボラにやっていたら、草茫々で蜂の巣だらけだろう。家の裏に先祖代々の墓もあり、住職とも植え込みの手入れをしたりの長い付き合いで戒名も自作済みとのこと。
その寺に、もともと実家に伝わっていたという円空仏を寄進というか収めてもらっているのを見せて頂いた。円空とは17世紀の修験僧。著名なアルピニストでもある。作風がオリジナルで、どこかポップな造形だ。この地域で、疫病で子供がたくさん死んで泣いているところに通りがかり、仏を彫って危篤の子に握らせ、子を亡くした親を集めて供養をしたという言い伝えのあるもの。
目に見えて体が動かし難くなってきたとは明るくおっしゃるが、当然今後の段取りも考えていると思う。クルマの免許返納、資産の引き継ぎや身仕舞い、なってみなければ考えもしなかった老境の身支度だ。
山岳部の付き合いは同じ山で同じ年頃での共通経験を元に、数十年違いのOBとも初見で何時間でも語れる。そうして、20年先輩の身の振り方なども見て学べる。
今朝は松氏も加えて火を囲んでいたら、酒も飲んでいないのにあッと言う間に午になっていた。帰りは岐阜タンメン初。麺がちゃんとしていて気に入りました。
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