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会場はいつものFC岐阜の試合を観戦する長良川競技場で。
服部文祥氏の中距離走の文章を読んでから一度観てみたかった。
【※かつての岳人誌連載；超・登山論�キΑ�やたら面白い！】
きっと私なんぞの忙しさとは比べ物にならない位のハードライフの中で、捻出した時間内で日々我が肉体を鍛錬し、競技に臨む人種と言うのを真近に見てみたかったんだ。早い話、私と対極に居る人達を目の当たりにする貴重な機会だった。
女性にして腹筋の割れた三段跳選手から、系統立った爽やかで端正な顔立ちの男子短距離走者、何者？と思わずにはいられない恰幅の良過ぎる男女砲丸投げ選手。。。
私の一回り、いや二回り程は年若い選手達を眺めて、私もまだまだウカウカ暮らしている場合ではない！と、その会場からも双眼鏡で遠望された岐阜市最高峰、百々ヶ峰へ登りに行こう、と会場で思い立った。
帰宅してとっとと準備し、夕刻16：40に2週前に辿った道を逆に自宅より歩き出す。団地を抜け、沢べりの道から急登の尾根へ取り付き一気に誰も居ない山頂へ。嗚呼、伊吹山の横に夕日が沈むむむむ。
見下ろせば金華山と、つい先程まで居た長良川競技場が煌々と照明を灯している。今頃、表彰式の時間帯だろう。
私の志向する登山は、「競技」とは一切関係を持たない所に位置している。
称名滝を登っている最中、見世物になっていると意識するだけで気もそぞろだったが、称名や登山道は私にとって例外事例であって、人工物の無い未知の空間を一人若しくは気心の知れた仲間と共有するのが本意である。
それに引き替えここ近年の、何ら背景の無いコレクション収集のような高難度遡行記録にも些か辟易している。これじゃ競技登山だぁよ。
衆目を集めたり人と競うことに向かないからこそ、私なんぞは登山の世界に居るのだけれど、最近はどうやらスタンドプレー流行りで、様相が変わってきたようだ。
（ただ、記録を残すことは登山と言う文化的側面から無論必要だ。）
奇しくも今日は御嶽噴火被災から丁度一年で、反対の東方向には未だ噴煙を上げる御嶽も遠望された。被災された方々、そして未だ発見されず山頂付近に眠ったままの5名の方に手を合わせた。明日は満月、何とかラテルネ使わず帰宅できた。
私の登山とは？
岐阜市最高峰は百々ヶ峰というんだ。眺めのいいやまですね。
競技と言えばトレイルラニングとスポーツクライミング。オリンピックにもなるかもしれないそうで。僕もやはり対極で、自分の山じゃないと思っていますが、最近トレランのヤマケンさんの本を読んで、この人の境地は競技を越えて、修験道者の世界だな、と思いました。
http://aach.ees.hokudai.ac.jp/xc/modules/AACHBlog/details.php?bid=720&cid=7
対極、とはいえたゆまぬ努力で鍛えた肉体を持てば、競技に挑んだり、「応援ヨロシク」という気持ちになるのかも知れません。この3ヶ月、山から離れて長年の積み立ての肉体が滅び行くのが怖いです。僕もウラヤマに駆け上がってみなくては。
yoneyamaさんがかつて名古屋で読ませてくれた
「人はなぜ山に登るのか―日本山岳人物誌 (別冊太陽―日本のこころ) 」
を最近入手して日本古来の登山史について勉強しているところです。
フリークライミングで積み上げた登攀能力を下地にしてアルパインクライミングや大峡谷遡行の分野が目覚ましく発展したことは非常に歓迎すべきことだと感じますが反面、筋肉に思考が押し切られて背景が真っ白な登山記録を多く見るにつけ残念だと最近とみに思います。
かつて剣沢劇場で展開した、涙涙の完登記録や実践者同士で交わされた交流などを「興味無いわ」で片付けられると最早言葉もありませんが。
上田哲農が「日翳の山ひなたの山」と書名にしたように、登山を半面でしか語らなくなる(成果主義)と、もう興味も半減です。
日々の労務に追われ限られた時間内で最大の成果（踏査距離、登頂数）を上げる方向に走ると、トレランという選択もありそうです。肉体の使役から、修験道へ。最近、そういったムック本も書店でよく見掛けます。
「応援ヨロシク」は、もう表現者の品位の話になりましょうか。
来岐の際には百百アタックトレ御一緒しましょう。あ、宿酔かもね。
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