熊野行初日、鬼ケ城で整備中の高速道を降りると、それまで険しかった左手の海岸がその奇岩の表れを潮に20km以上にも渡って真っ直ぐな石浜海岸に転ずる。余りの潔い海岸の直線振りに思わず車を止め、海に走り出してしまう。
七里御浜、という。
思えば10年前にも「紀宝町ウミガメ公園」で昇る朝日見たさに車中泊した。
嗚呼、泊まってみたい。
玉砂利を敷いたこの長浜は幅広く、膨大な量の原料が熊野川流域から供給されたものだという。それはそれは遠大な時間の圧力の成果だ。ただ、海水浴は引き波が危険で御法度とのこと。
かつて朝日新聞社が出した「日本の自然100選」(朝日文庫)という本にも載っておりまた「白砂青松百選」「日本の渚百選」にも選定された素晴らしい海岸だ。行けばわかるが、ホント素晴らしい海岸で、何が素晴らしいって、何も無いところがイイ。
我々が立ち寄った阿田和PAから下りた海岸にはゴミらしいゴミも殆んど見当たらず、丸石探しに没頭した。波打ち際の砂利を洗うその音が堪らなく懐かしい。
風の穏やかな夕刻、集めた流木で火を熾し、波が洗う砂利の音を枕に眠ってみたい。赤い月の出など観られたら申し分無い。そして、昇る太陽を拝む朝を迎えてみたい。
那智滝から予定を早めて岐阜まで帰ることになったが休暇はもう一日取得してある。
ならば行きしに立ち寄った七里御浜に泊まってみたい!
念のため(何のため?)管轄の熊野市観光スポーツ交流課へ電話する。トゥルルルル〜。カチャ。
「泊まってもイイんですよね?」
「いえ、禁止となっております」
「ええっ何で?トイレもあるしイイでしょ?」
「いいえ、世界遺産なので」
「ここ世界遺産なの?でもゴミ捨てないしさ、汚さないからさ、イイでしょ?」
「いいえ、出来ないことになっております」
対応の女性、一体どんな顔して喋っているのか?
もしや亀?亀なの?
25の時、ペルー沖でマグロ延縄の混獲調査をしたことがあって、その時憐れ釣れてしまったアカウミガメ氏なのか? 放してあげたや〜ん。
真に泊まりたいのなら問い合わせなんぞする必要も無いのだが、泊まらず帰る根拠を見つけてしまった気もして右手に拡がる海に手を振る。
「Waltz for Koop」をループさせ、ロングドライブを満喫する。
いつか、泊まると思う。
世界遺産ですから、て、あっち(知床や白神)でもこっち(富士山)でも言われました。みんなのものではなくなって天皇領にでもなることなんだなと解釈しています。
ここの玉石海岸はすごいね、昔見て驚いた。
yoneyamaさま
この海岸を御存じで?
テントを張らない、ゲリラゴロ寝ビバークスタイルが最良かと。
macchan90さん、こんばんわ。
ここの花火も絶品のようで、
狭い町に見学客が大挙押し寄せて、
電車ものれない、宿もとれない、
車は動かないと、、三重苦になるそうです。
普段はのんびりしたとてもいいところですね。。
ただ、どこにでも車を停めてゆっくり過ごす
というのがやりにくいのが玉に瑕かな。
泊まっていいよとなると、、
マナーの悪い関西人が大挙押し寄せて、
騒ぎまくるわ、ゴミをまき散らすわ。。
だから。。だとでも思って、我慢してください(笑)
k-yamaneさま
ここの花火は良さそうですね。獅子岩バックの花火写真、ありました。
関西人に限らず、マナーの悪いヤンチャ坊は何処にもいます。キャンプ場で騒いで恫喝まがいの事件にまで発展するなんて、穏やかではアリマセン。人間、集団が大きくなりだすと無用な欲望の渦が巻くものですね。
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