退社後、食材購入して実家に向かう。
実家の台所のシンクは広く、使い勝手は中々悪くない。西日がモロ当たりで暑いのが玉に瑕、か。明るくて良いは良い。
三本ある包丁も良く切れる。流石は関の刃物である。
ただ、2枚ある俎板が戴けない。
一枚はキャンプにでも持って行きそうな薄く小柄な木の俎板で、実用には向かない。
もう一枚がプラスチック製の大振りのそれだが、日射によるひび割れ、湿気による加水分解と、長年に渡って使われた結果の経年劣化が見られて、良く切れる包丁を当てるとプラが削れて誠によろしくない。
ええい、購入じゃい。
と思うのと同時にいや待て、会社の倉庫に朴(ホウ)の板の切れ端が転がっていたのを思い出して見に行くと有った。薪にしてしまいそうなところを思い止まって置いておいたのだ(ホウは乾くとよく燃えて、割裂も良く、焚き付けにするとよい)。
工業デザイナーの秋岡芳夫氏の資料を読み返し、黄金比ではなく10:7を採用して採寸した。市販の俎板サイズ(長さ40cm)にシックリこないものを感じ続けてきたが、自分で採寸できるのだから、言うことない。
丸鋸で35.7×25.0cmの板を切り出し、鉋掛けして粗砥の紙ヤスリで仕上げた(芯持材で多少の反りがあったため)。
4.0cmの厚みある立派過ぎるモノが制作できた。ちょっと重いか。
持参していざ、実家へ。到着間際、にわか雨の後に虹が出た。
包丁の当たる感じも良く、ここの台所にもフィットする。大いに満足す。
贅沢なまな板だなぁ。
ほおってスカスカした印象だけど、水吸ってカビ生えたりしないの?
カビ、生えるそうな。
「ほぉ」
そしたら再度、鉋掛けするげな。
木材産業なんだから、まな板買うことないね。
僕も時々カンナかけます。しかし、思い俎板は、女や年寄りは使うのを嫌がるね。
俎板重くて、包丁切れるのが一番と思うんだけど、うちの婆様はなぜか軽くてカタカタいう板で切れない包丁が好きなのがわからないんだなあ。
ところで一般的な俎板の素材は何の木なんでしょう。
鉋掛けしますか!
重い俎板は、落とした時の事を思うとそら恐ろしい。
切れない包丁とカタカタ俎板という悪条件下で拵える料理というのが婆様世代のステイタスなのではなかろうか?
俎板に最適な木材として「ねこ柳、榧、柳、ほう、いちょう」の順で挙げられていますが、一般的にというとヒノキでしょうか。外国にはオリーブの木の板なんていうのもあり〼。
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